現在位置:
  1. asahi.com
  2. ニュース
  3. 社会
  4. 裁判
  5. 記事

滋賀・汚水槽殺人、被告に無期求刑 弁護側は無罪主張

2010年11月22日16時15分

印刷印刷用画面を開く

Check

このエントリをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 このエントリをdel.icio.usに登録 このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをBuzzurlに登録

 滋賀県米原市の汚水槽で昨年6月、会社員小川典子さん(当時28)=同県長浜市=の遺体が見つかった事件で、殺人罪に問われた会社員森田繁成被告(41)=米原市=の裁判員裁判が22日、大津地裁(坪井祐子裁判長)であった。検察側は「罪を免れるためにうそを重ね、反省の情も示していない」と述べ、無期懲役を求刑した。これに対し、弁護側は最終弁論で「動機はなく、検察側が挙げた証拠も事件とは無関係だ」として無罪を主張した。判決は12月2日に言い渡される。

 森田被告は昨年6月10日夜〜翌11日未明、米原市伊吹の汚水槽近くで小川さんの頭を何度も殴って重傷を負わせ、汚水槽内に落として殺害したとされている。

 検察側は論告で、小川さんは頭を鈍器のようなものでめった打ちにされており、「感情的な動機を抱き得る関係にあった人物が小川さんを殺害したと推認される」と指摘。事件直前の同月10日の日中、森田被告が当時交際していた小川さんから浮気を疑うメールなどを何度も送りつけられており、殺意を抱きかねない状況にあったと主張した。

 森田被告側は10日夜の状況について「小川さんが『トイレ(に行く)』と言って1人で被告の車で走り去り、約1時間後に車だけ見つかった」と説明したが、検察側は、車のタイヤ内側のブレーキドラムや被告宅の庭にあった車内のマットから小川さんのDNA型と一致する血痕が見つかったと指摘。被告側の説明は不自然だと主張した。

 これに対して弁護側は、森田被告と小川さんはけんかをしてもすぐに仲直りする間柄だったことを挙げ、殺害の動機はないと主張。「被告の衣服からは血液反応が出ていない」とし、ブレーキドラムやマットの血痕は被告の事件への関与を示す証拠とはならないと述べた。(堀川勝元、大西英正)

PR情報
検索フォーム

おすすめリンク

宗教以外にも拡大する幸福の科学。真如苑と創価学会は信者数に変化が。3大新宗教の攻防。

特捜トップとナンバー2の逮捕に、検察内部から「大阪の特捜はお家断絶だ」と悲痛な声が…。

小沢一郎・元民主党代表を強制的に起訴すべきだと議決した検察審査会。市民感覚の逆襲が始まった。


朝日新聞購読のご案内
新聞購読のご案内 事業・サービス紹介