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元妻殺害:容疑で逮捕 「アレフから娘取り戻したかった」

西村三郎容疑者
西村三郎容疑者

 埼玉県八潮市の駐輪場で24日、女性が元夫に包丁で刺され死亡する事件があり県警は住所不定、元食品販売会社社長、西村三郎容疑者(70)を殺人未遂容疑で逮捕した。女性は長女とともにオウム真理教の教団主流派で構成する宗教団体「アレフ」の施設に居住。西村容疑者は県警の調べに「妻を殺せば娘を取り戻せると思った」と供述しているという。

 女性は九十九(つくも)美智子さん(63)で、搬送先の病院で失血性ショックにより死亡した。県警は殺人容疑に切り替えて調べている。

 西村容疑者は、オウム真理教に入信して家を出た九十九さんや娘を取り戻そうと対決してきたことで知られ、07年には手記「引き裂かれた二十年-私と五人の子供たち-『鐘の音』」を出版した。

 県警によると、10月下旬、住んでいた福岡市を出て関東方面に向かった。24日午前、八潮市内の教団施設に自転車で到着。自転車で出てきた九十九さんを約1キロ離れた駐輪場まで追いかけ午前7時55分ごろ、包丁で腹などを数回刺したとして逮捕された。「長女と次女を巡って元妻と口論となり刺した」と供述しているという。

 西村容疑者は出版当時の毎日新聞の取材に対し、「行方不明になっている子供たちをこれからも捜したい」と話していた。【飼手勇介、山本愛】

毎日新聞 2010年11月24日 23時22分(最終更新 11月24日 23時31分)

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