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市議会から驚きの声 リコール署名43万人超す 選管に厳格審査要望

 「ものすごい数が集まった」。名古屋市議会の解散請求(リコール)運動で、集まった署名数が30日、目標の43万人分を突破したことに、河村たかし市長は満面の笑みを見せた。一方、議会側からは驚きの声とともに、市選挙管理委員会に対し、署名簿の厳格な審査を求める声が相次いだ。

 目標数の突破について、この日夕、記者会見した河村市長は「市民が政治を変えられると、名古屋っ子の心意気を満天下に知らせた」と上機嫌で語った。

 また、支援団体の鈴木望代表も読売新聞の取材に対し、「あらかじめ見込んだ無効数を加えた目標も上回る署名の数だ。これで住民投票に移行できる」と自信を見せていた。

 一方、市議会の横井利明議長は記者団に、「率直に多いと思う。あとは選管の適切な判断に委ねたい」と語った。議会側にはこれまで、受任者名が空欄の署名簿や、明らかに同一の筆跡で埋められた署名簿があるという情報が寄せられていたため、不信感が根強い。

 9月29日夕には、同市千種区で署名簿回収への協力を呼びかけた河村市長に、「私は頑張って10回署名したわよ」と女性が握手を求め、市長も思わず苦笑いする一幕もあった。

 こうした状況を受けて、市選管は4日に緊急の選挙管理委員会を開くことを決定。署名簿の審査徹底を改めて確認し、各区選管の担当者に通達する。委員の一人は「自筆の署名か疑わしい場合は、実際に訪ねてもう一度書いてもらうぐらい、徹底的に審査すべきだ」と話している。


2010年10月1日  読売新聞)
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