|
広島県北広島町東八幡原の臥龍山(1223メートル)で島根県立大1年の平岡都さん(19)=浜田市原井町=の遺体が切断されて見つかった事件で、島根、広島両県警の合同捜査本部は、さまざまな方法で遺体を傷つけていることから、猟奇的な犯行との見方を強めている。山中で見つかった左足は10日、DNA鑑定の結果、平岡さんの遺体の一部と確認された。
これまでの捜査本部の調べでは、頭部と胴体は刃物で切断され、胴体には切り傷など複数の方法で人為的につけられた傷がある。さらに、火を付けられた痕跡もあることが、新たに分かった。顔に皮下出血など生前に暴行を受けたあとや、首を手で絞められた形跡もみられるなど、執拗(しつよう)で残虐な手口が浮かび上がってきた。
一方、平岡さんが浜田市のアルバイト先のショッピングセンター(SC)を退店した10月26日午後9時16分の前後約20分間には、従業員出口付近で不審な人物や車、トラブルが無かったことが関係者の話で分かった。
午後9時3分ごろから同25分ごろまで、出口のすぐ近くで客待ちしていたタクシーの運転手男性は「いつも通りで静かで変わったことは無かった」と証言。平岡さんとほぼ同時刻に退店したという店員女性(25)も「不審な様子やトラブルはまったく無かった」としている。ショッピングセンターの多くのテナントは午後9時に閉店するため、この時間帯は店員がさみだれ式に退店する。
捜査本部はこの日、約120人で臥龍山などを捜索。警察犬2匹を投入したが、天候不良のため、午後3時半、この日の捜索を打ち切った。
|