挑発行為に国際圧力要求 米大統領、北朝鮮に激怒

軍事行動には慎重姿勢 国連軍が将官級会談提案

2010年11月24日 11時47分この記事をつぶやくこのエントリーを含むはてなブックマークLivedoorクリップに投稿deliciousに投稿Yahoo!ブックマークに登録
(9時間10分前に更新)

 【ワシントン共同=木村一浩】オバマ米大統領は23日、北朝鮮による韓国・延坪島砲撃は「新たな挑発行為」だとして強く非難し、国際社会に北朝鮮への圧力を求めると表明。韓国防衛への決意を強調する一方で「軍事行動についての推測は口にしない」と述べ、米軍を巻き込んだ戦闘拡大には慎重な姿勢を示した。米ABCテレビとの会見で語った。

 在韓国連軍司令部は24日、砲撃戦に関連し、危機的状況を緩和し情報交換を行うため、北朝鮮側に将官級会談の開催を提案した。

 オバマ大統領は米東部時間の23日中にも韓国の李明博大統領と電話会談。韓国軍によると、北朝鮮による陸地への砲撃と民間人被害は朝鮮戦争休戦後初めてで、韓国や日本などと連携して当面は抑制的な対応を模索し、危機拡大の阻止と北朝鮮の真意見極めを急ぐ。

 バートン大統領副報道官は記者団に対し、オバマ大統領が「激怒」しており、米政府は韓国防衛のため「必要なすべてのことを行う」と語った。国連安全保障理事会の緊急協議については「それが最適な方法かどうか」関係国と協議すると述べるにとどめた。

 ゲーツ国防長官は23日、北朝鮮が朝鮮戦争休戦協定に違反したとの認識を表明した。オバマ氏は中国に対し、北朝鮮に「従うべき国際規範がある」ことを伝えるよう要求。国務省のトナー副報道官代行も定例記者会見で「われわれは適切で一体的なアプローチを取る。中国とともに取り組んでいく」と述べた。

 ゲーツ長官と韓国の金泰栄国防相は23日に電話会談し、北朝鮮への対抗処置をめぐり緊密に連携することで一致。ゲーツ長官は「攻撃を強く非難する」と伝えた。

 オバマ氏は米東部時間23日午前3時55分(日本時間同午後5時55分)、ドニロン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)から事件発生の連絡を受けた。

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