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’10えひめW選:松山市長選 候補者の横顔/上 /愛媛

 (届け出順)

 松山市長選は、いずれも新人の5人が立候補した。28日の投開票に向け舌戦を展開している各候補の市政への思いや人物像などを、2回に分けて紹介する。【中村敦茂】

 ◇選挙戦で信念伝える--野志克仁候補(43)=無新

 県内の食や文化を紹介する南海放送の情報番組で約20年、司会・リポーターを担当した知名度抜群の元アナウンサーが、「生まれ育った松山のために働きたい」と挑む。

 番組では笑顔を絶やさぬ柔らかなイメージだったが、「選挙戦では、テレビでは伝わらなかった信念の部分を伝えたい」。市長に必要な要素に「正義感、公平中立性、行動力」を挙げ、「自分にはある」ときっぱり語る。

 前市長の中村時広氏から出馬を打診された。落ちれば家族が路頭に迷う。子供の寝顔を見て悩んだが、市政を学ぶうち「やりたい気持ちが強くなった」。“後継”批判には「中村さんはあくまできっかけ」と反論する。

 アナウンサーになったのは「野球の素晴らしさを伝えたかったから」。中学の野球部では厳しい練習に耐えたが、スコア係。それでも腐らず続けたことで素晴らしさを知り、スコアの経験が実況に生きた。「一生懸命やったことは無駄にならないと信じています」

 ◇弱者切り捨てに憤り--国元雅弘候補(63)=無新

 憲法9条の条文を染め抜いた手ぬぐいを巻き、軽トラックで市内の古紙回収に駆け回る。週3日ほど稼働し、1日に集める量は約1トン。3年前には沖縄の基地反対運動に参加し、約2カ月座り込みを続けたことも。候補者中最高齢だが、「体力も気力も、誰にも負けないつもりでいます」

 九州大卒業後、大手生命保険会社に就職。営業マンとして全国を回り、古里・松山での勤務を最後に退職。その後は反原発、反基地などの市民運動に励んだ。古紙回収業のきっかけも、沖縄で使う車を買うためだった。

 市は08年、条例改正でごみステーションからの資源ごみ持ち去りに罰則を設けた。「そんなごみ回収で、何とか食べている人もいる」。実情を知る立場から反対運動をした。市はその後も大型公共事業を推進。「弱者切り捨て」との憤りが、出馬を決断させた。

 「組織もバックもない」。だが事務所には「くにサン」と親しみを込めて呼ぶ仲間が集まっている。

 ◇貧富解消へ政治志す--西本敏候補(57)=共新

 東京の大学に合格したが家の経済事情で就職。好きな日本史を専攻する夢が消えた。「貧富の差を強く感じた。社会を変えないと、なくならない」。高卒後、19歳で入党した。

 86年に薬品販売会社を辞めて市議に初当選し、通算5期務めた。3人の市長に論戦を挑んできた。山鳥坂ダムの中予分水には当初から反対した。推進派多数の市議会で、「ヤジで自分の発言が聞こえなくなるぐらいだった」こともある。だが後に事業は中止。「正しいことを主張し貫くことは大切」と話す。

 6期目を目指した今春の市議選では落選。「私の責任」と心を痛めていたが、「市政を語れるのは西本しかいない」との声に応え、市長選転身を決意した。「福祉を前進させたい」と意気込む。

 「宇宙の果てはどうなっているのか」。子供心に抱いた疑問がきっかけで、趣味は天体観測。キャリア20年以上になり、宇宙物理学の本も愛読する。「本当は大気圏の外に出たいくらいなんです」

毎日新聞 2010年11月23日 地方版

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