北朝鮮制裁を強化へ、アジア経済に一つのリスク=海江田担当相
[東京 24日 ロイター] 海江田万里経済財政担当相は24日の閣議後の会見で、北朝鮮が23日、韓国の延坪島を砲撃したことに対し、「あってはならないことだ」と強く非難した上で、日本政府として制裁強化の方向で動くことになるだろうとの見解を示した。
日本経済への影響では、株価の下落という形で影響があると述べるとともに、世界経済のエンジンであるアジアにとって、北朝鮮の問題が一つのリスクにカウントされることになる、と懸念を示した。
海江田担当相は、北朝鮮の砲撃に対する日本政府の対応について「政府全体で決めることになるが、制裁を強化する方向で動くことになるだろう」とし、具体的な内容は「これから検討することになる」と語った。
その上で国際社会との連携では「米韓としっかり連携をとる」とし、「中国にも北朝鮮に対する影響力を行使してもらい、これ以上の暴挙を起こさせないために、国際社会が一致して抑え込みをしなければいけない」との考えを示した。
朝鮮半島情勢の緊張感高まりを受け、24日の東京株式市場で株価が下落しているが、日本経済への影響では「まず株価の下落というかたちで影響がある」と指摘。さらに「アジアは世界経済のエンジンにならなければいけないが、その中で北朝鮮の問題があることは、世界から一つのリスクとしてカウントされることになる」との認識を示した。
(ロイターニュース 伊藤 純夫記者)
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