■ズーズーしくも留学しているですよ（４） 23:02

　中国語に堪能で、現在は日本語を勉強している金さんという韓国人の友達がいるんだケド、昼はいつも一緒に自炊しているですよ。こっちに来てからズッーとそうしてるんで、最初はぎこちなさが面白かった彼の日本語は、今やすっかり面白くなくなる程に成長したです。で、ワスは、食後に一時間程、教科書の課文を読んで、発音のオカシナところをなおしてもらってんですが・・・

　今日、ワスが教科書を読んでいたら、彼の携帯がなって・・・

　「すみません、兄からです」

　「全然構わないから、出て下さいよ・・・」

　っていって、韓国語で会話を始めた彼が、とてつもなく驚いた声を挙げて目を丸くしているんで（ホントに丸くなってた！）、思わず、「何かあったの？」って聞いたら、「韓国と北朝鮮が戦争になりました」とだけ言って、韓国にいるお兄さんと緊迫したやりとりを続けてるんで、ワスは同居している日本人にも声をかけて、あわててテレビを付けたり、ラジオを付けたり、ネットニュースをみたり・・・

　（おそらく日本では緊急ニュースが流れたと思うんだケド、中国ではフツーの番組が続いて、特に緊急ニュースにならなかった）

　韓国では、相当に（現在でも？）緊張した事態になったようで、もしもの時は、当然、彼にも召集がかかるんで、お兄さんから国際電話がかかってきたわけですよ。

　彼も、もちろんすごく驚いた様子で、ワスのパソコンを使って、韓国のサイトでどんな報道がなされる食い入るようにしてねぇ・・・その間ズッーと「哥哥，怎么办」（『哥哥』は兄という意味で、韓国人の彼はワスをそう呼んでいる、『怎么办』はどうしよう？という意味）って言いっ放し。

　「もしも、ホントに戦争になったら、帰らなきゃダメなの？やっぱり」

　「帰らなければいけません、もし、帰らないと、一生韓国に戻れません。もし、戦争なら、私は最前線です」

　「ええっ！！」

　彼が韓国でも体験したことのないような緊迫した事態ではあるけれど、即、戦争ってわけでもないことがわかってきて、やっと、彼もワスも落ち着いてきたんだケド（今から言うことは、彼は「韓国人一般の感情」って言ってたケド、確証はありませんから念の為）、話しをしたら、ものすごく意外なコトがあったですよ。

　まず、もし、米軍も中国軍も介在せずに、韓国と北朝鮮が戦争になった場合、韓国人は北朝鮮に多分負けると思ってるらしい。

　そんで、彼自身は、戦争に行くのは嫌だけど、実は一方で、戦争になっても良いから、北と南の関係に白黒つけたいという気持ちも濃厚にあるらしいんだよね・・・「ええっ！でも、戦争になったら、負ける確率の方が高いと思ってるワケでしょ？」「そうですよ」「それでも、白黒はっきりカタをつけたいと思ってるんですか」「（ワスらがあまりにも驚いているので少し躊躇したものの）そうです」

　こっちの大学生や若い人は、相手が外国人でも日本人のように交流をあきらめるコトをしないんで、ワスらが一緒にいると、彼は良く英語で「コーリア」って言われるんだけど、間髪をいれずに、「サウス・コーリア」って念を押すんだよね。

　やっぱし、世間で言われてるように、韓国・北朝鮮問題っていうのは、複雑な問題なんだなぁ・・・と思ったですよ。

　その後、７時なって、みんなでCCTVのニュースを見たんだケド、なかなかこの件について報道しなくってさぁ！ラジオのニュースじゃちゃんと報道していたし、政府が秘密にしてるってワケでもないだろうに・・・そしたら、フツーにアジアスポーツ大会（？）のニュースの後に、サラッとチョットだけニュースになっていたよ。

　多分、日本じゃトップニュースだと思うんだケド（違うの？）、そのコトにも皆ですごくビツクリしたですね。

（他に、言いようもあるんだろうケド、この話しは、あんまし遅くなっても意味がなさそうなんで、パッとアップしましたよ）

追記）

　今、彼から電話があって、中国でも、生放送でこの件について放送やってる！金さんによると、韓国も北朝鮮も臨戦態勢を整えているようで、ホントに心配だなぁ・・・