米、北朝鮮銀行に追加制裁発動　新大統領令に基づき

　【ワシントン共同】米財務省は１８日、違法な金融活動に関与したとして、北朝鮮の銀行「朝鮮大聖銀行」と商社「朝鮮大聖貿易総商社」に対し、米国内の資産凍結と米国人との取引を禁じる制裁を発動した。オバマ大統領が８月に署名した北朝鮮追加制裁のための新大統領令に基づく措置。

　両社は、米国との関係はほとんどないとみられ、直接的な制裁効果は限定的だが、制裁を科すことで、他国の銀行にも取引を控えるよう促し、北朝鮮の外貨獲得を締め付ける狙いがある。

　財務省は、朝鮮大聖銀行は違法な金融事業に関与したとし、朝鮮大聖貿易総商社は、金正日総書記の秘密資金を扱う部門とされる「朝鮮労働党３９号室」の代理として、違法な海外取引に利用されていると指摘した。

　また財務省は、両社がともに、米国が既に制裁対象に指定している３９号室の傘下にあると認定。同省当局者は「（両社は）北朝鮮の違法で危険な活動を支える３９号室の鍵となる構成企業だ」と指摘した。