フジタ社員拘束:4人と領事面会…現場は厳重警備

2010年9月25日 21時11分 更新:9月25日 21時52分

フジタの社員と日本大使館員が面会した中国河北省石家荘市内のホテル=2010年9月25日(共同)
フジタの社員と日本大使館員が面会した中国河北省石家荘市内のホテル=2010年9月25日(共同)

 【石家荘(中国河北省)米村耕一】建設会社「フジタ」の社員4人が中国河北省石家荘市で中国当局に取り調べを受けている問題で、北京の日本大使館は25日午後、石家荘市内のホテルで4人と領事面会を行った。日本側は中国側に4人の人道的な取り扱いを要請。法律違反がなければ早期解放するよう求めた。大使館によると4人の健康状態は良好だという。

 大使館領事部の職員が行った面会は午後3時15分から午後4時半まで。4人は「拘束時もその後の事情聴取でも、暴力を振るわれるようなことは一切ない。睡眠も食事もしっかり取れている。体調に問題はなく、家族に元気だと伝えてほしい」と語ったという。

 一方、社員らが拘束された同市近郊の石家荘鹿泉の現場付近は、武装警察や軍関係者が厳重に警備。拘束事件を受けて中国側が過敏になっている様子をうかがわせた。

 付近は山あいにトウモロコシ畑と赤レンガの農家が点在する地域。主要道から側道に入り数十メートル進むと突然、数十人の武装警察が現れ、「どこから来た」「ここで事件が起きたのを知ってきたのか」「4人の親類か」などと次々に詰問した。

 軍関係者によると、平常時はこの道の通行に問題はないが、ここ数日間は警備を厳重にしており、通行はできないという。フジタ社員拘束事件を受けた措置であるのは確かだ。

 鹿泉地区には2001年に別の場所で確認された旧日本軍の遺棄化学兵器の砲弾が保管されている。この砲弾の処理のための施設の建設が予定されている。近くに住む住民は「砲弾をこの辺りに持ってきたのは知っている。しかし、外国人が拘束されたという話は聞いていない」と話した。

 フジタは遺棄化学兵器の処理施設の設置工事の受注をにらんで現地視察を行っていた。

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