たちあがれ日本の与謝野馨共同代表が18日、菅直人首相と会談したことが党内で波紋を広げている。与謝野氏は「世間話」とはぐらかしたが、党が菅政権に対決色を強める中、「助け舟」ととられかねない行動に関係者はカンカン。与謝野氏は24日の党議員総会で釈明することになった。
与謝野氏は18日夜、旧知の首相秘書官を通じて公邸に招かれ、首相と約40分会談した。首相に「野党党首ともっと話をすべきだ」などと助言したという。
民主、自民両党の「大連立」が持論の与謝野氏。消費税増税に前向きな点で首相と一致する。突然の会談は「民主党入りするのでは」などの憶測を呼び、辞任した柳田稔前法相と絡めて「法務省とパイプのある与謝野氏が後任か」とのうがった見方まで飛び出した。
ただ、盟友の園田博之幹事長も今回ばかりは「本人に聞いてよ」とおかんむり。党内には「政局観がなさ過ぎる」と嘆く声もある。【野原大輔】
毎日新聞 2010年11月23日 18時41分