群馬県桐生市の有料老人ホーム運営会社「メディスコーポレーション」の事務職員だった小林克弘さん(当時43歳)が、うつ病を発症して自殺したのは過労が原因として、妻康子さん(50)ら遺族4人が慰謝料など計約1億1580万円を求めた訴訟で、前橋地裁(西口元裁判長)は29日、同社に約6590万円の支払いを命じた。西口裁判長は「過重な緊張と長時間労働を強いられて発症し自殺に及んだ」と述べた。
判決によると、小林さんは財務経理部長としてジャスダック上場を目指していた04年7月ごろ、うつ病を発症し、同年8月、前橋市内の路上に止めた車の中で練炭自殺した。発症前の半年間のうち5カ月は時間外労働が月100時間を超え、月約229時間に及ぶこともあった。同社は「弁護士と今後の対応を決める」としている。【鈴木敦子】
毎日新聞 2010年10月29日 19時44分(最終更新 10月29日 20時09分)