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“学級崩壊”女児対応後手に

11月23日 7時49分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

先月23日、群馬県桐生市の小学6年生、上村明子さんの自殺について、学校がまとめた報告書によると、クラスは当時、いわゆる学級崩壊の状態に陥っていて、専門家は、明子さんへの対応が後手に回ってしまっていたのではないかと話しています。

この報告書は、明子さんが亡くなったあと、学校が児童や保護者などから聞き取り調査をした結果をまとめたものです。それによりますと、明子さんのクラスは、新学期が始まった4月から落ち着かない生徒が目立っていて、7月には一部の児童が担任に暴言を吐くようになったということです。9月には担任が授業中の私語を防ぐため児童の席の間隔を離す席替えをします。しかし給食のグループ分けで、具体的な指示をしなかったため、児童は好きな人どうしで固まって食べるようになりました。その結果、明子さんは先月半ばまで給食を独りで食べる状況が続き、学校を休むようになりました。この間、担任は校長やほかの教師には相談せず独りで対処し、専門家は明子さんへの対応が後手に回ってしまっていたのではないかと分析しています。群馬大学大学院の懸川武史教授は「給食で独りぼっちになるというシグナルの前に、物が隠されるとか、無視されるなどがあると思うので、大事になる前に指導していくのが大切だ」と話しています。