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【大リーグ】西岡、千葉ロッテのファンに別れ 最後のユニフォーム姿2010年11月22日 紙面から
まったく予期せぬサプライズだった。千葉マリンでの優勝報告会のラスト。日本一を勝ち取った仲間と壇上に上がった西岡に、サブロー選手会長から「ひと言、お願いします」と突然のご指名がかかった。ビックリした表情をみせたのは一瞬。すぐに“別れの言葉”が口をついた。 「夢を追いかけることで監督やチームに迷惑をかけるんですけど、許していただきありがとうございました。8年間、球団と仲間に支えられました。来年1年、精進して戦っていきたいと思います」。涙こそなかったものの、3万人のファンからの声援に万感の表情を隠せなかった。 おそらく、ロッテのユニホームを着る最後の1日。一抹の寂しさを感じながら千葉マリンに向かう車中では厳しい声や罵声(ばせい)を浴びせられることを覚悟していたという。しかし、実際は違った。「米国でも頑張れ」という声が大半。夢を追う自らの姿を後押ししてくれたことに西岡はすっかり感激していた。 「『裏切り者』とか言われても仕方ない状況なのに、(米国へ)気分よくいける雰囲気をつくってくれた。背中を押してくれたと思う。本当に感謝したい」。声援への恩返しは好プレーを続けることに尽きる。所属する球団こそ決まっていないが、メジャーで全身全霊を込める気持ちをさらに強くさせた。 「向こうにいくことで今年よりも厳しい道になると思う。結果がよかろうが悪かろうが、全力でやりたい」。この日もいつかは幕張に戻ってくると約束した西岡。ロッテで8年間プレーした誇りを胸に、チームを日本一に導いた主将が満を持して海を渡る。 (川越亮太)
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