ホーム > 芸能・社会 > 芸能・社会最新紙面記事

宇多田ヒカル、常識人目指し休養

 ファンの声援に笑顔で応える宇多田ヒカル=東京・六本木(撮影・会津智海)
 ファンの声援に笑顔で応える宇多田ヒカル=東京・六本木(撮影・会津智海)

 「人間活動専念」という理由で来年から無期限の活動休止に入る歌手・宇多田ヒカル(27)が21日、都内で行われたJ‐WAVEの「TOKYO HOT 100」(日曜、後1・00)の公開放送に生出演した。07年5月に行ったイベント以来、約3年半ぶりに公の場に姿を見せた宇多田は、休養理由について、スタッフに守られている現状から脱却し、一般常識を身につけるためと説明。海外ボランティアや家族との距離を縮める計画など、具体的な「人間活動」の内容も一部公表した。

  ◇  ◇

 「人間活動」について宇多田が初めて自身の言葉で語った。番組DJがファンを代表して質問すると、「周りのものを取っ払って、一度ゼロにしてやっていきたい。15歳でデビューして大人になってない。このまま50歳くらいになって1人で何もできないおばちゃんになりたくなかった」と切実な思いを吐露した。

 デビュー直後からヒットを連発し、国内のアルバムセールス記録も樹立し、トップアーティストとして生きてきた。大切な“商品”でもあるだけに、周囲には日常生活でも音楽面でもダメ出しをするような人物もおらず、知らず知らずのうちに常識から離れた生活を送っていた。

 宇多田は「自分の家賃も知らない。16、17歳ならかわいいけれども、イタイ大人になってきてる」と三十路(みそじ)も近づき、自分自身を見つけ直すため、一念発起したと説明。アーティスト・宇多田ヒカルから1人の人間、宇多田光としても成長することを決意した。

 宇多田の言う「人間活動」では人と接することが目標。海外ボランティアや、フランス語を学ぶなどの具体的なプランも披露。また、所属事務所の社長で父の宇多田照實氏(62)とは、仕事以外で会うことがほとんどなかったと振り返り、「親のこともなるだけ知っておきたい。それも課題」と家族のきずなを深めることも活動の一環に挙げた。

 集まったファンには、「ボンジュール」と最近、お気に入りのフレーズとともに手を振った宇多田。今後は12月に横浜アリーナで2公演を行い、年明けから休養に入り、「宇多田光」としてのステージへ歩を進める。

(2010年11月22日)

【関連記事】
宇多田来月コンサートチケット即日完売
宇多田ヒカル「あしたのジョー」主題歌
宇多田“決別”でEMIと“世界契約”
宇多田ヒカル、祖母の死去を悼む
宇多田“不買運動”再び真意を説明






Copyright(C) 2010 デイリースポーツ/神戸新聞社 All Rights Reserved.
ホームページに掲載の記事、写真などの無断転載、加工しての使用などは一切禁止します。ご注意下さい。
当サイトは「Microsoft Internet Explorer 4.x」「Netscape Navigator/Communicator 6.x」以上を推奨しています
Email : dsmaster@daily.co.jp