2回、痛烈なダウンを奪い勝利を確信してガッツポーズをするマルチネス(撮影・大橋小太郎)
「WBC世界ミドル級タイトルマッチ」(20日、アトランティックシティ)
王者セルジオ・マルチネス(アルゼンチン)が挑戦者ポール・ウィリアムス(米国)に衝撃的な2ラウンドKO勝ちを収めた。
両者は昨年の12月にもノンタイトル戦で対戦し、その際はダウン応酬の激闘の末にウィリアムスが2-0の判定勝ち。しかし判定に疑問を呈する声も多く、今年4月に新たにWBC王者となったマルチネスとウィリアムスの間でリマッチが行なわれる手筈となった。
因縁の再戦は開始ゴング直後から激しい打ち合いとなり、第1ラウンドはほぼ互角のまま終了。迎えた2ラウンド、マルチネスの左フックがカウンターとなって炸裂。ウィリアムスは顔面から落下する強烈なダウンを喫し、2回1分10秒でKOが告げられた。“今年度最高のノックアウト”の声も挙がる強烈なKO劇で、ライバル対決は完全決着となった。
元ウエルター級、スーパーウエルター級王者のウィリアムス(39勝(27KO)2敗)は試合後、「ミスを犯してしまった」と悔しさを押し殺しながらコメント。一方のマルチネス(46勝(25KO)3敗2分)は、「スピードの違いが勝敗を分けた。そもそも私との再戦を引き受けたのが彼の過ちだ」と王者の貫禄を漂わせていた。
(2010年11月21日)