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テロ被告、大半の罪で無罪評決 米大使館連続爆破事件

CNN.co.jp 11月18日(木)19時34分配信

ニューヨーク(CNN) ニューヨークの連邦陪審は17日、アフリカのケニアとタンザニアで1998年に発生した米大使館連続爆破テロ事件に絡む公判でタンザニア人のアフメド・ハリファン・ガイラニ被告(36)に対し、殺人など計285件の起訴内容で1件を除き、無罪との評決を下した。

有罪とされたのは米政府の建物、財産破壊の罪1件となっている。量刑裁判の公判は来年に予定されている。ガイラニ被告は2004年にパキスタン内で逮捕され、2年後にキューバにあるグアンタナモ米海軍基地のテロ容疑者収容施設に移送されていた。

今回の公判は、グアンタナモ基地に収容されるテロ容疑者として初めて米国内の一般法廷で刑事裁判を受ける例として注目を集めていた。オバマ大統領は同基地の収容施設を閉鎖し、一部の拘束者を米国内の一般裁判所で裁くことを計画しており、今回の評決内容がこの計画に軌道修正を迫る可能性がある。収容施設の閉鎖は共和党からの反発が強くて進展しておらず、一般法廷での裁判も治安維持などで懸念を強める候補地が難色を示している。

17日の評決を受け、同被告の弁護士は米国の司法制度の偉大さを示したと主張。一方、米司法省は文書の声明で、陪審の判断を尊重するとし、被告は最大で禁固20年の量刑判決を受ける可能性があると指摘した。検察当局は保釈なしの最大刑を要求する方針。

弁護側は公判で、陪審員の間で評決内容をめぐり意見の対立があったとして裁判の合法性を疑問視したが、判事はこれを退けた。判事はまた、検察側が立てた証人は、ガイラニ被告が威嚇的な手段を受けてその証人の身元を明かしたため、公判への召喚は認められないとの判断も示していた。

ケニアの首都ナイロビとタンザニアの最大都市ダルエスサラームで起きた米大使館同時爆破テロ事件では、10人以上の米国人を含む224人が死亡、数千人が負傷した。国際テロ組織アルカイダが犯行を認めている。

公判で弁護側はガイラニ被告はタンザニア情勢に通じているためアルカイダに利用されただけとし、共謀グループには加わっていないと無実を主張していた。

連邦陪審の評決内容については賛否両論が早くも出ており、テロとの戦いの推進者となったチェイニー前副大統領の娘が率いる保守系団体などは声明を発表し、テロとの戦いの戦時下にある米国で容疑者を一般法廷で裁くことの間違いを指摘し、オバマ政権を批判している。一方、人権擁護団体は公正な公判の結果と評価し、グアンタナモ収容者の他の容疑者も同様の裁判を受けるべきだと主張した。

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最終更新:11月18日(木)19時34分

CNN.co.jp

 

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