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外国人留学生:日本で就活…学生支援機構が準備セミナー

就職セミナーで熱心に話を聞く外国人留学生たち=大阪市で、横山三加子撮影
就職セミナーで熱心に話を聞く外国人留学生たち=大阪市で、横山三加子撮影

 母国に戻らず日本で就職活動をする外国人留学生が増えている。グローバル化で海外人材を求める企業も増えており、長引く景気低迷による超氷河期で就職活動をする日本人学生には、新たなライバル出現で、一層厳しい就活を強いられそうだ。

 日本学生支援機構は17日、大阪市内で「外国人留学生就活準備セミナー」を初めて開いた。中国や韓国、バングラデシュなどの留学生517人が参加し、予想以上の人数が集まった。参加者の多くが、急成長を遂げるアジアの新興国出身者だが、日本での就職を第一希望にする留学生が目立った。中国・上海市出身の神戸大大学院1年、凌毅(リョウキ)さん(27)は「中国は就職率が日本よりいいわけではない。不景気で競争は激しいが日本で就職したい」と話す。ベトナム出身の大阪大3年生、グェン・ティ・ミン・ゴックさん(24)も「ベトナムは30年前の日本と同じ。日本のサービスをベトナムに伝えたい」と日本での就職を強く希望する。

 同機構によると、外国人留学生数は09年5月現在13万2720人で過去最高を記録。日本企業への就職者数も年々増加し、08年は1万1040人だった。 一方、日本企業も外国人留学生に熱い視線を送る。11年入社の新卒採用約600人のうち、半数を外国人にするファーストリテイリングをはじめ、パナソニックや楽天など海外人材の積極採用する企業が増えている。「海外の採用が増えて、日本人の定期採用数が減っているのは能力の問題」(シャープの町田勝彦会長)など、日本の学生の質の低下を憂慮する経営者は多い。就職情報大手の毎日コミュニケーションズは「採用を抑制しているからこそ企業は国籍に関係なく学生の質を見る。日本の学生には危機感が必要」と指摘する。【横山三加子】

毎日新聞 2010年10月22日 0時32分(最終更新 10月22日 0時50分)

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