「【ＧＯ！就活】スーツ、化粧　自己流はＮＧ」の記事詳細：イザ！

　真新しいリクルートファッションに身を固めた大学３年生。内定を得るためには最終的に「中身が勝負」になるが、第一印象でもポイントを上げたい。スーツや化粧について、社会人の目は学生より厳しい。長丁場が予想される就職活動で緊張感を保ち、自己ＰＲの機会を見た目で損なわないようにしたい。　　

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記事本文の続き　◆若者の口紅離れ

　１１月６、７の両日、東京ビッグサイト（東京都江東区）で行われたリクルート主催の合同説明会「リクナビ開幕ＬＩＶＥ」。その一角に女子学生が列をなした。家庭用品の花王（中央区）主催の「就活メーク」の体験コーナーだ。メークアップアーティストたちが、学生らに就職活動用のメークを直接アドバイスする。２日間で約１３００人が受講した。

　花王が今年９月、１８～５９歳の女性約６００人に行った調査によると、１８～２４歳で直近１カ月間に口紅を使用した人は３割を切っている。

　花王の佐野扶美枝・ブランドマネジャーは「以前は私たちが大学や高校に出向いて化粧の仕方を教える機会があったが、化粧の低年齢化が進み、それもなくなっていった。そのため、自己流が主流になり、化粧の仕方を知らない子が増えています」と解説する。

　就活メークのポイントは、「濃すぎず薄すぎず」。口紅を塗らない女子学生は生気なく見えるため、肌になじみの良い色合いで塗ることが必要だ。また、目を強調しようとしてアイライナーなどで目元を囲むと、怖い印象になるので注意する。チークは顔が大きく見えないよう、広く塗りすぎないことがポイントだという。

　普段から口紅はしないという、女子美術大（東京都杉並区）の高橋舞さん（２１）は「（メーク体験を受けて）顔色が良くなった。自分だけだと分からないメークの基準が聞けたので良かった」と話していた。

　◆同品番の２着目を

　長期化も覚悟の就職活動。スーツのメンテナンスも重要になってくる。「スーツのよれ具合への感覚は、学生は相当高くハードルを設定した方がよい」。紳士服の「はるやま商事」（岡山市）社長室長、横山健一郎さんはこう解説する。

　スーツ購入時に付いてくるハンガーは、あくまで持ち運び用のため、形崩れしやすい。購入後は別途、ハンガーが必要だ。ワイシャツは形態安定のものを選び、汚れがすぐ落ちるように着た日に洗濯すること。

　仮にスーツを週に３回着るとすると、２着は必要になる。２着目について、横山さんは「１着目と同じ品番のものを」。バリエーションを増やすより、着こなしを身に付けることの方が重要なためだ。

　購入のタイミングは店舗が混雑する土日は避ける。また、月、火曜日は品薄になりがちなため、水曜日から金曜日の午前中が狙い目という。

　これからの季節、コートも必須だ。マフラーだけで済ませようとして、風邪をひく学生が毎年、後を絶たない。コートは手入れのしやすいナイロン製がおすすめだ。

　女子はタイツやレギンスが使えないため、ストッキング選びも課題。店舗の販売員は見本となるような色合いのストッキングをはいていることが多く、販売員とのコミュニケーションをとることも重要になる。

　最後に靴。男女ともに黒色を選択するのが無難だ。横山さんは「靴を磨くことで、明日へのモチベーションが高められる。スーツは、着れば“オフからオンに切り替わるスイッチ”にしてほしい」とアドバイスする。（織田淳嗣）

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　≪今日のポイント≫

　わずかな見た目の差で勝負が決まることがある

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　■サラリーマン　スーツは年１着、２万円

　サラリーマンが購入するスーツは年１着程度で、平均２万円台との調査結果を、市場調査のインテージ（東京都千代田区）がまとめた。全体的に低価格化が進んでいるという。

　調査は１０月、仕事着を１着以上持つ２０～５０代のサラリーマンを対象にインターネットで行い、７９７人から回答を得た。

　それによると、スーツの購入は、年１着が最も多く２２％。年２着１６・１％、２年に１着１３・７％－と続いた。「今着ているスーツが消耗して着られなくなったとき」と回答した人は１６・２％おり、節約志向がうかがえる。

　価格面では、２万円台が最も多く２８・４％、１万円台２２・０％、３万円台２１・０％。年代別では５０代は３万円台が２４・５％と最多で、他世代より高かった。

　しかし、購入は２年に１着が最も多く（２０・３％）、同社は「中高年向けのスーツは細身のものが少なく、値段が高くなっているためではないか」と分析する。

　一方、ワイシャツは１０００～２９００円が３６・６％、３０００～４９９９円が３５・９％と分かれた。

　全体的な傾向について、同社は「２０、３０代は可処分所得の多い世代。安価な消耗品には、逆にお金をかける傾向があるのでは」としている。