草壁先生は、僕の歌を「男歌」、と言って過分にも褒めていただきます。先生は恋の歌(相聞歌というのが昔ありましたね)を詠むのがお好きで(天才だからあらゆるジャンルに大傑作があります。僕は先生の枯れた歌が好き)、恋愛歌はエネルギーが湧いてくる、と仰ってました。
僕はいま超過密スケジュールなので、恋愛する気力も軍資金も時間もなく、酒(黒糖焼酎)を飲んで喋ったり歌を詠んだりするほうがずっと楽しいし、現在進行形の恋歌は詠えませんが、昔の体験を思い出してたまにチャレンジします。
そうそう、こういうのも詠んだかな
君の
濡れた瞳 髪を撫でる仕草 息の馨り
気持ちは全部分かっているよ
けれど膝にも触れず 開口一番
マスター このバーボンもう一丁!!!
俺のこと たまに思い出す?
忘れたことないから 思い出さないわ
昔の相聞は粋だよねぇ
初デートで 港が見える丘公園のベンチに座り
手も握らなかった 君と僕
母方の祖父が「万語読み」と言われた人で、青年団を創設し、助役を努めましたが、こういう歌を、ご飯に日本酒をかけて「お茶漬け」と称し、酔って作っています。五行目は覚えてないので僕の創作ですが、意味と流れを考えたら、このように決める筈です。
伊予竹に
土佐紙貼りて
阿波ぐれば(扇いだら)
讃岐涼しき(これほど涼しい)
お四国の風
伊予の人間は昔は中年になると、大抵はどこかの同人になって俳句を詠んでいました。もうそういう文化は、意図的な愚民化政策により、消えましたね。だから、草壁先生の五行歌普及の意図は、歌による世直し、人づくりだと類推しています。
五行以外はルールがないので、自分のリズムで心地よく詠えます。五行歌、最高!!!
若者の愚民化の中
スポーツマンたちが大和魂を教えてくれる
ハンカチ王子よ 泣かせるな
赤穂浪士か 維新の志士か
枯れ庭に咲く ツワブキの花
(平成20年11月20日)
