正式名称「影牢II -Dark illusion-」。2005年6月にテクモより発売されたPS2用トラップアクションゲームである(開発は株式会社パオン)。
ストーリー
継母である王妃の謀略により、父「国王オラフⅡ世」を殺され、
あろうことか父王殺しの汚名まで着せられることになったアリシアは、
唯一心許せる侍女レイチェルとともに
魔神が封じられているといわれる「黒き森」へと迷い込んでしまう。追い詰められたアリシアは、
森の館で手に入れた闇の力によって
追っ手たちを殺めてしまうのであった。
やがて闇の力に翻弄され、次々と人を殺めていくことになるアリシア。
殺めた人々の魂は、魔神へと捧げられることになる。王を殺したのは誰なのか、魔神は復活するのか、
何故自分はここへ呼ばれたのか…
登場人物
カタリーナ(CV:外村晶子)
- おっぱい要員その2。悪名高き女盗賊だが、ある人物と裏で繋がっている模様。
概要
“トラップを攻撃手段とする主人公”、“トラップを当てる事で入手出来るArk(アーク)で、新たなトラップを作成出来る”というこれまでのシリーズの基本を継承しつつ、新ハードの元にグラフィックだけが大幅パワーアップ。獲得したArkに応じて貰える“Warl”(ワール)というポイントで、トラップやアイテム(部屋の鍵、コスチューム等)を開発して主人公を強化し、侵入者を撃退していくのがゲームの主な流れとなる。
ただし、Warl獲得の為には敵にトラップを当てた時に転がり出る“ソウルティア”というアイテムを集めなければならないのだ。勿論、高いクリアボーナスを得る為のArk稼ぎも重要だが、ソウルティアを集めた方が(少々だが)効率が高い。しかし、ソウルティアは放っておくとすぐに消えてしまう為、コンボの組み方によっては集めきれない内に消えてしまう事も…。
ダークイリュージョン
トラップの概要はこれまでのシリーズとほぼ同じだが、本作には最大の目玉とも言えるシステム“Dark Illusion”がある。ある起動条件を満たし、発動地点まで敵を誘導すると、その部屋の大規模な仕掛けが侵入者を襲う。必殺に等しい強烈なダメージと専用ムービー(スキップ不可)が流れるのが特徴。1ミッション中に1回しか使えない。また、その性質上、コンボの途中には組み込みづらく、とどめに使う方に向いている。
最大の罠
刻命館シリーズ5年振りの新作であった本作だが、シリーズファンからの評判はあまりよろしくないというのが正直なところである。マイナーながらもテクモの良作シリーズであるにも拘らず、外注となってしまった時点で“お察しください”なのだが、「刻命館」「影牢」でその陰鬱な世界観とトラップバトルに魅かれ、「蒼魔灯」でゲーム性の高さ、良質なやりこみ要素にハマったファンにとって、新ハードで影牢の名を冠した作品が出る、というニュースは嫌が応にも期待を掻き立てるものだった。
しかし、フタを開けてみればテンポとバランスの悪い戦闘(敵の攻撃にバリエーションが少ないのに、一度足止め系の攻撃を食らうとそこから連続してダメージを受けてしまう)、ロードを繰り返すイベント画面、おなじみのストーリー分岐は素人目に見ても削られた事がわかる場面が残るだけで殆ど無く、ストーリー自体のボリュームも平坦で説明不足。新たに追加されたサバイバルモードも、クリア特典すらない単純作業の繰り返し。全サイドストーリーをクリアしてもエンディングに変化があるわけでもなく、存在自体意味があるのかないのかよくわからないという有様。一見コンボを組みやすそうに見える各部屋の仕掛けも、実は自作コンボやArk稼ぎとの相性が悪い。コンボ計算も初心者向けに変更された部分が多いのだが、結果として今までのように高Arkを目指すやり方の多くがスポイルされてしまっているのだ。
という訳で、残念ながらファンの間では「シリーズの良ポイントを悉く潰してしまったガッカリゲー」、「このゲーム自体が最大の罠」という認識がなされている場合が多いようだ。名誉挽回の機会はあるのだろうか?
関連動画
関連商品
関連項目
http://dic.nicomoba.jp/k/a/%E5%BD%B1%E7%89%A2ii
読み:カゲロウツー
初版作成日: 08/08/13 00:02 ◆ 最終更新日: 10/09/07 11:55
編集内容についての説明/コメント: 関連動画・商品追加
記事編集 / 編集履歴を閲覧 / Twitterで紹介