アジア大会:『野球韓国代表、金メダル!』
韓国野球の伝え手・室井の広州アジア大会現地レポート(6)
野球韓国代表は19日の決勝戦で台湾を破り、2002年プサン大会以来のアジア大会金メダルを手にしました。
- 韓国から来た500人の応援団が声援
今回は決勝戦の様子を振り返ります。1対1、同点で迎えた2回表、1死三塁で8番・パク・キョンワンがライト前へタイムリーヒットを放ち、韓国は2対1と勝ち越しに成功します。
3回には3番チュ・シンスが初回に続くタイムリーヒットで3対1に。2死後、5番イ・デホが左中間へ特大のソロホームランを放ち、4対1とリードを広げます。なおもランナーを一塁に置いて、7番カン・ジョンホがレフトへツーランホームラン。韓国は序盤に5点のリードを奪いました。
韓国の先発リュ・ヒョンジンは制球が安定せず、4回を投げ94球、3失点で降板。5回以降をユン・ソクミンに託します。そのユン・ソクミンは直球のスピード、スライダーの切れともに良く、7回には3者連続の空振り三振を奪う力投。スコアボードに0を並べます。
打線は7回に無死一・二塁でカン・ジョンホのバスターエンドランが決まり1点追加。9回にはまたもカン・ジョンホがレフトポールに直撃する、2本目のツーランを放ち、この日5打点目。試合を決定づけました。
最後は5回からのロングリリーフのユン・ソクミンが、4番彭政閔をライトフライに抑えゲームセット。9対3で快勝した韓国は、金メダル獲得という目標を果たしました。
- これが栄光の金メダル!
写真の金メダルはコ・チャンソン投手に撮らせてもらいました。
ベストメンバーを揃え、アジア大会に挑んだ韓国代表。なぜこの大会にかける意気込みが強いのかというと、全種目、金メダル獲得により兵役義務対象者に免除恩恵があるからです。スポーツ選手の兵役免除は兵役法で定められ、オリンピックでのメダル獲得(色に関係なく)でも特例を受けられます。しかしオリンピック種目から野球が外れたため、アジア大会が兵役免除を受けられるわずかなチャンスとなりました。今回のメンバーでは24人中、11人がその恩恵を受けます。
試合後、兵役免除対象者でこの日2打点を挙げたメジャーリーガー、チュ・シンス選手は「この大会に出るにあたって、兵役のことを考えなかったといったら嘘になる。しかし、それだけの理由でここに来たわけではない。野球が好きで、韓国のすべての選手を代表して誇りを持ってプレーした。絶対に優勝しなければならない試合で結果を残し、それによって兵役問題が解決したと思っている」と話しました。
これで7日間の野球競技が終了しました。ボランティアのみなさんも表彰式後のグラウンドで記念撮影です。
きょうのナイスボランティアはこの人たち。
- みなさんお疲れ様でした!
広州現地レポートは明日以降もまだまだ続きます。
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