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どんぐり集まりました!


 環境省発表によると9月末で2120頭のクマが捕殺された。殺されたクマの胃の中は空っぽだったとの報告もある。同じ動物なのに、かたや空腹に耐えきれず人前に現れては殺されるクマたちに、心を痛めておられる愛犬家の方は多い。

 そんなニュースが連日報じられるなか、11月7日は予告通り「うんちくりぃん作戦」と並行して、クマさんの為のどんぐり拾いが「愛犬と御苑を考える会」主催で行われた。

 いつもの清掃作業と違い、目標のある生産的な活動は楽しいとの声がよく聞かれた。私も同感で、今回はクマさんの為に、という想いが頭の片隅から離れず、童心に帰るような気分ではなかったが、気がつけば両膝を落ち葉につき夢中で拾っていた。




 ドングリはシイやカシの仲間で、幾つもある樹種により実の形や大きさは様々だった。ドングリ拾いの時間は1時間程だったが、多くの皆さんのご協力で今回は予想以上に沢山集まった。

 日本熊森協会京都府支部では、11月15日より狩猟が解禁となるため、ドングリを運んでいた人が誤って撃たれたり、運んだドングリを食べにきたクマさんが撃たれたりする恐れがあるため、9日を最後にドングリ拾いを終了する決定をされた。

 山に食べ物が無く切羽詰まったクマさんの立場で考えると、一時的であるにせよ、もっとドングリを運んであげたいだけに残念だ。しかし、これまで大量のドングリを山まで運んで頂いた皆さんは重労働で大変だったと思う。改めてこうしたボランティア活動をされている皆様に感謝したい。

 クマたちが冬眠できるまで、狩猟期間中もドングリを運び続けることを決定している地域もある。ドングリや規格外果実などあれば、くまもりNewsに送付先が掲載されているので参照して欲しい。





 なかなかの成果にココパパさんも満面の笑み。今後、山の実が大凶作の年には、自発的にドングリ集めが行われることだろう。日曜日の早朝からご協力いただきました「愛犬と御苑を考える会」の皆様、どんぐり運びについて教えて頂きました熊森京都の牧野支部長と大倉副支部長さん、本当にありがとうございました。

(アンジュー店主)
 

京都御所 | 22:00 | comments(0) | trackbacks(0)
うんちくりぃん作戦2010.11.07
 11月7日午前9時より「うんちくりぃん(愛犬と御苑を考える会主催)」が行われる。集合場所はいつもの建礼門前通りの凝華洞跡の大イチョウ辺り。
 
 「愛犬と御苑を考える会でも皆に呼びかけて御所のどんぐりを集めて熊さんに、と思いまして、集める事にしました。」

 先日、うんちくりぃん作戦主宰のココパパさんから、このような有り難いメールを頂いた。このblogで紹介した「熊森協会」のサイトを読んで戴いたようだ。

 人間による森林破壊の最大の被害者である哀れなクマ。今年は異常気象も重なってか木の実が少ないらしい。空腹に耐え切れずなのか、しかたなく人前に出てきたクマたちを危険だと捕殺する人間。絶滅という危機的な状況におかれている野生動物に対して、なんとかできないものか、なんとかしてあげたいと、ココパパさんの優しい気持ちがメッセージから伝わってきた。




 11月3日は快晴でお昼からアンジー&ジュンと御所へ散歩に出かけた。中立売御門から桃林・梅林、出水の小川辺りまで下ってから、建礼門前大通りを上り、バッタガ原・母と子の森辺りで休憩するいつものパターンだ。

 WebSite「すばらしいドングリの世界 “THE WORLD OF SPLENDID ACORNS”」によると、京都御苑のドングリの木は外周辺りに多く植樹されているようだ。(☞どんぐりマップ 5.京都御苑参照)アンジー&ジュンの散歩コースでは迎賓館の東側、大宮御所北側、仙洞御所の西側かけてドングリの樹は多い。

 例年より明らかに御所に落ちているドングリの実は少ないが、この日は子供たちが袋を片手に親と一緒にドングリ拾いする姿を何度も見かけた。クマの棲んでいる森には木の実がほとんど無いという事情を知ってからは、その袋に沢山入ったどんぐりが羨ましくて仕方がなかった。


御苑を小回りに一周して梅林のベンチで休憩中

(アンジュー店主)
京都御所 | 11:42 | comments(0) | trackbacks(0)
京都御苑の夏 百日紅


 お昼どきの散歩は、とくに今年のような猛暑だと人間以上に犬にとっては過酷だ。アスファルトからの灼熱の熱放射は高温で、とても素足で歩けるものではない。犬にとっても辛いだろう。ミニチュアダックスなどの足が短い犬種は、強い陽の照り返しと放射熱の影響を強く受ける。その温度は60℃以上あるとも言われるので、街中の散歩は御法度にしている。
 京都御所は芝や土のおかげで、足底のやけどの心配等がないので愛犬との散歩も助かる。土や砂は熱をため込まないからだ。しかし8月末でも最高気温が35℃を下らない連日の日中は、さすがに散歩をする人の姿もまばらだ。



 そんな過酷な時間帯でも、日陰は思いのほか涼しくほっとする。風が吹けば快適なくらいだ。
 ジュンは普段室内で過ごすことがほとんどなので、暑い夏のお昼でも散歩が嬉しくて仕方ないようだ。ハアハアいいながらもいつまでも弾むように歩いていた。



 軽いヘルニアで散歩はしばらく中止していたアンジーも元気になって歩くようになった。



 「約100日間紅花を咲かせる」のが名前の所以である百日紅(サルスベリ)。焼けるような熱さも関係なく元気に咲き誇っているので改めて驚く。建礼門前や九条池周辺、寺町御門などで見られる。

(アンジュー店主)
京都御所 | 21:01 | comments(2) | trackbacks(0)
京都御苑の春(9) 出水の小川 八重桜


 今日はシャツ一枚でも汗ばむ陽気のなか、アンジー&ジュンと散歩に出かけた。散歩はいつも御苑内を一周するが、近頃は出水の小川辺りで後咲きの里桜(八重桜)を撮るため足を止めることが多い。アンジー&ジュンは休憩時間だ。
 4月も20日を過ぎたが八重桜は満開の状態が続いている。近衛邸跡の糸桜に始まり、京都御苑の桜は1ヶ月以上の期間を余裕で観賞できる。今年は特に雨が多かったが、御所の桜の堂々とした生命力に驚いている。



(クリックすると大きな画像があらわれます)

 大きな大きな波が打ち寄せてきたような八重桜の枝振り。波打ち際は芝すれすれに、私はその波の中を潜るようにして撮ってみた。



 可憐な近衛邸跡の糸桜に対して、花びらの多い出水の小川の八重桜は沸き立つ入道雲のような迫力だ。

(アンジュー店主)

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京都御所 | 20:46 | comments(0) | trackbacks(0)
京都御苑の春(8) ユキヤナギ はなかいどう 西園寺邸跡 平安騎馬隊 出水の小川 ヤマブキ


 アンジーとジュンの散歩コースは、京都御所春季一般公開の初日(4月7日)と重なり多くの来苑者だった。特に参観者が、宜秋門(ぎしゅうもん)から参入し清所門(せいしょもん)から退出される京都御所の西側が賑わっていた。お茶席まで用意され普段の静かな御所の佇まいが一変していた。

 写真は御所の東側。ゆったり静かに京都府警の平安騎馬隊によるパトロールは、背景の御所の築地塀(ついじべい)が馴染んで映る。歴史のある建造物に騎馬隊は自然と溶け込み、見ているだけで心も和むから不思議だ。逆に自動車でのパトロールは埃はたち、御苑の砂利道とも合わないように思う。



 近頃、平安騎馬隊は「葵祭」や「時代祭」でも先導警備をされている。沢山の観光客やカメラのフラッシュの光、音にも動じることなく、よく調教されているものだと感心する。私が学生の頃に平安騎馬隊が創設されていたら、騎馬隊員になりたくて京都府警の採用試験の受験も考えていたかもしれないなぁ。



 下立売御門から御苑に入ると、真っ白い微香のある5弁の小さな花を豪華に穂状につけた「ユキヤナギ」を観ることができる。開花期は3月〜4月で他の花と同様に短い期間だが、毎年春の訪れを実感できる。暖かい日の続く秋にも返り咲きすることもあり、タイミングよく見つけたときは嬉しい。



 西園寺邸跡に咲くハナカイドウ。唐の玄宗皇帝が、楊貴妃の眠る姿にたとえたくらいの美しさ。美人の形容に使われるほど。

西園寺邸跡

西園寺家は琵琶(びわ)の宗家(そうけ)でもあり、鎌倉時代の公卿西園寺公経(くぎょうさいおんじきんつね)が今の金閣寺の地に別荘北山堂(きたやまどう)を造った際、妙音天(みょうおんてん)あるいは妙音弁才天(みょうおんべんざいてん)といわれる音楽神を祀る妙音堂(みょうおんどう)も建てられたといわれています。この地へは1769(明和6)年に移されたといわれ、明治になり西園寺家が東京へ移った後は、1878(明治11)年、以前の神仏混交(しんぶつこんこう)の作法を改め、地名の白雲(しらくも)村に因み、白雲神社となりました。旧邸内は、西園寺公望が、私塾「立命館」を創設した地でもあります。


(クリックすると大きな画像が現れます)

 京都御所東側のバッタガ原は今の時期、新緑やヤマザクラなどで彩られ美しい。



 京都御苑では最も早く咲き始める近衛邸跡の糸桜。この紅枝垂れ桜は約2週間程遅れて開花する。見頃が過ぎた枝垂れが多くても、紅枝垂れ桜はこれからピークを迎えるものあり嬉しい。



(クリックすると大きな画像が現れます)

 出水の小川辺りは八重桜が見事。『万葉集』に17首の歌が詠まれるほど古来より愛されてきたヤマブキも色鮮やかだ。

出水の小川

 最近まで御所には防火等のための「御所水道」(ごしょすいどう)が引かれていました。明治に開かれた琵琶湖疎水を三条蹴上(さんじょうけあげ)で分水した専用水路です。1981年(昭和56)年、そのうち御所周りの流路「御溝水」(みかわみず)から導水して作ったのが「出水の小川」です。長さ110メートル深さ約20センチ。川底は苑路と同じ琵琶湖安曇川産の石を敷いています。1992年(平成4)年の御所水道閉鎖により今は井戸からの地下水を循環濾過して流れを維持しています。

(アンジュー店主)

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京都御所 | 16:42 | comments(0) | trackbacks(0)
京都御苑の春(7)  モクレン サクラ


中立売御門をくぐると、すぐ左手に大きなモクレンの木があります。コブシと間違えそうですが、コブシは花が咲いているときに、花の付け根に一枚の葉がついているので鑑別のポイントとなりそうです。またモクレンは上を向いて咲いていることも特徴のようです。モクレン、ハクモクレン、コブシなどの仲間は欧米ではマグノリアと呼ばれ、1億年以上も前から地球上に存在していたことから花の先祖とも呼ばれているようです。




蛤御門をくぐるとモモのいい香りがします。桃林では白・ピンク・赤と花木のモモが樹冠いっぱいに咲き誇ってます。梅はかなり散りましたが、豪華に咲くモモの華やかさが、淋しくなった梅林の気配を打ち消しているようです。



桃林から梅林へさらに南へ進むと、出水の小川の向かい側辺りに、満開の枝垂れ桜を見ることができます。この辺りは後から咲き出す山桜が有名ですが、近衛邸跡の枝垂れに負けずキレイです。孤軍奮闘しているような姿にも惹かれます。



バッタが原に咲くヤマザクラ。迎賓館を背景に凛とした佇まいが魅力でした。

(アンジュー店主)

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京都御所 | 11:49 | comments(0) | trackbacks(0)
京都御苑の春(6) 近衛邸の糸桜が見頃でした
桜の開花日とは、標本木で5〜6輪以上の花が開いた状態となった最初の日をいい、それから満開になるまで一週間程かかるらしい。満開日とは、標本木で、80%以上のつぼみが開いた状態となった最初の日のことを気象庁では定義しているようです。東京ではちらほら咲く開花宣言が今日発表されましたが、御所では既に満開となっているところもあり少し驚きました。



3月の中頃より咲き始めた、近衛邸跡の糸桜が見頃を迎えていました。愛犬の散歩のおかげで、ついでにお花見まで毎年できて楽しませてもらっています。



この京都御苑北西部だけで60本の枝垂れ桜があります。散歩の途中途中で立ち止まり、桜を見上げてはシャッターを切るので、ワンコ様達はこの時期、歩くリズムが狂いすこし面白くないかもしれません。



近衛邸跡の糸桜は、昨日(3月21日)見たときより、今日は更に咲き誇っていたので驚きました。一日で随分と変化があるものです。また昨年と比べると、見頃が一週間早くなったような気がします。



家の近くの六角堂の御幸桜(みゆきざくら)も今が見頃でした。近衛邸跡の糸桜とともに、早咲きの桜で京都に春の訪れを告げてくれます。今日は帰りに六角堂へも寄りましたので、御幸桜の写真も近々にupします。



近衛邸跡の西側にある児童公園の南側の桜。風になびく姿もきれいでしたが、あまり風も強いと写真ではブレるのでシャッタースピードを早くしました。アンジーとジュンが足元で退屈そうなのでささっとスナップ写真を撮る感じ。一度三脚でじっくり構えて撮りたいなぁ。

(アンジュー店主)

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京都御所 | 22:15 | comments(0) | trackbacks(0)
京都御苑の秋(3) 近衛邸跡 母と子の森「森の文庫」 学習院跡
今日は一日中どんよりとした曇り空が広がり、夕方からは雨が降り出すあいにくの天候。今が見頃の御所の紅葉も光が差さず残念だったが、オリンパス・ペン E-P1の高感度撮影には随分助けられた。アップしている写真はレタッチ等の後処理は何もしていない。

オリンパス・ペンは私が小学生の頃初めて手にしたカメラで思い入れ深いカメラ。もちろん親のカメラだが小型ながらズッシリとした重さ、金属ボディの鋼製感、シャッターを押したときのメカニカルな感触など、今どきのカメラにはない味わいは、何年経っても褪せることなく鮮明な記憶として残っている。この往年の名機と謳われる「OLYMPUS PEN」が、50年の時を経て、マイクロ一眼デジタルカメラとして今年甦ったのだから、それは嬉しくて懐かしくて即購入してしまい数ヶ月が過ぎた。既にEP2も発売されたが、どんどん進化してLEICA M9,M10と競い合えれば、それはそれで将来の選択もまた楽しいかなと思っている。

普段カメラを持ち歩くのは愛犬アンジーとジュンの散歩の時くらい。しかし今まで大きく重い一眼レフのデジカメをぶら下げていたので、愛犬に引っ張られたりすると、さすがに一緒に走るのが不自由だった。ペン E-P1は交換式のデジカメとしては最軽量の部類らしく、またレンズも小型軽量パンケーキの「M.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8」にしているので、撮影時のフットワークはすこぶるよくなった。ただパンフォーカスでカシャカシャとシャッターを切っているので、大きなボケなど遠近感を誇張した写真を撮ることが少なくなってしまった。



近衛邸跡


近衛邸跡

摂政や関白を多く出した近衞家の邸宅跡は糸桜の名所として知られているが、紅葉のご覧の通り美しい。春も秋も楽しめる貴重な場所。この池にはカワセミもやってくる。


母と子の森


母と子の森「森の文庫」

野鳥の水飲み場なども整備されているので、野鳥観察の愛好家の方々も多い貴重な場所。屋外に設置された「森の文庫」では植物や鳥などについて調べることができる。皆さんの善意を信じて係員の方などはおられない。


京都迎賓館傍らのニシキギ

名前の由来は錦木。紅葉する姿を錦に例えて命名された。ニシキギは、紅葉を美しくするために西日を避けた日当たりの良い場所に植えるのがセオリーらしいが、写真のニシキギは京都迎賓館南東壁の傍らにそのとおり植樹されている。さすがである。(感心しなくてもあたりまえか。。)ニシキギといえば、モミジ、スズランノキとともに世界三大紅葉樹とされるほどきれいな紅葉を見せてくれる。あいにく写真の隣には、世界でも有名な巨木メタセコイアがそびえ立ち、しかもマツやスギのなかまの針葉樹林ながらしっかり紅葉までしているので、このニシキギは目立たず多くの方がその前を素通りしている。もう少し大きく成長したらみんなの目にもとまるだろう。


京都御所東側、建春門前の学習院跡

京都御苑のイチョウといえば、一條家跡の大イチョウと建礼門前通りの凝華洞跡の大イチョウがよく知られているが、写真の学習院跡の大イチョウは樹形が横に大きく広がり、その雄大な姿には圧倒される。


母と子の森北側で休憩中のアンジ-とジュン


これから帰るココロちゃん。

いつも御所を一緒に周ることが多いアンジー・ジュンの幼なじみのココロちゃん。今日も沢山歩いて走ってすっかりお疲れの様子。帰りはパパが家まで自転車に乗せてくれるので楽ちんです。

(アンジュー店主)
京都御所 | 23:58 | comments(0) | trackbacks(0)
京都御苑の秋(2) 九條邸跡 凝華洞跡 京都迎賓館北塀など
勤労感謝の日(11月23日)、アンジージュンと御所を散歩しながらキレイな紅葉を撮影することができました。前日も散歩に来たのですが、あいにくの曇り空。今日は青空が広がり天候に恵まれ、愛犬も飼い主も喜んで歩き回りました。


白雲神社

御所の弁天さんとして知られる旧西園寺(さいおんじ)家の鎮守社。妙音弁財天と称する市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)が祭神。明治になり西園寺家は東京へ移転。昔の鎮座地の名をとって妙音堂は白雲神社と改められました。


堺町休憩所前

今年の5月に新築された堺町休憩所は、利用者や照明がアオバズクの生息環境へ影響を及ぼさないよう配慮された造りだそう。毎年、いつまでも御所でフクロウが見られますように祈念!関係者の方々のご配慮、ご努力に感謝!

九條邸跡

九條家ゆかりの茶室「拾翠亭」周りの紅葉は、趣のある落ち着いた雰囲気。対照的に、九条池東側では幾つもの色の紅葉が見られコントラストが楽しめます。この日は快晴で、亀は岩の上で甲羅干し、飛来したマガモも仲良く泳いでいて、京都御苑のなかでも、ひときわのどかな空間でした。

九條邸跡

九條家は、五摂家(ごせっけ)の1つで、平安後期以降多くの人が朝廷の重要職である摂政(せっしょう)や関白(かんぱく)につきましたその娘の多くも天皇妃となり、大正天皇の皇后節子(さだこ)もその1人です。江戸末期、米総領事ハリスの通商条約締結要請(つうしょうじょうやくていけつようせい)に対し、徳川幕府は了解する考えでしたが、朝廷側の孝明(こうめい)天皇は反対でした。折りしも京都市内では、幕府と朝廷との様々な交渉が行われ、時の関白九條尚忠(ひさただ)の邸もその舞台の1つとなりました。広大だった屋敷も、今では池の畔の茶室と拾翠亭(しゅうすいてい)と、九條邸の鎮守(ちんじゅ)だった厳島(いつくしま)神社が中島に残るばかりです。


バッタが原から京都御所築地塀(ついじべい)を背景に


京都迎賓館北塀辺り(森の博物館の南側)


凝華洞跡の大イチョウ

凝華洞跡

江戸時代第111代後西(ごさい)天皇退位後の仙洞(せんとう)御所があったところといわれています。1864(元治元)年禁門(きんもん)の変の頃、京都守護職(しゅごしょく)に任じられていた会津藩(あいづはん)主松平容保(まつだいらかたもち)は病を患い、朝廷の配慮もありここを仮本陣(かりほんじん)にしました。丘の上の松の横には東本願寺(ひがしほんがんじ)が寄進(きしん)した灯篭(とうろう)建ち南には池がありました。その後、明治の大内保存(おおうちほぞん)事業等で池は埋め立てられ、灯篭は九条池(くじょういけ)畔に移され、戦時中の金属供出(きんぞくきょうしゅつ)により今は台座だけが残っています。


凝華洞跡辺り

(アンジュー店主)
京都御所 | 22:15 | comments(0) | trackbacks(0)
京都御苑の秋(1) バッタが原、中山邸跡
京都御所は街中にあるにもかかわらず、冬から春にかけてロウバイ・梅・椿・あせび・桃・桜などが美しく咲き、夏はサルスベリ(が好き)、秋には紅葉する樹木が多く存在し、年中市民の目を楽しませてくれます。愛犬にとっても四季の変化が足元からダイレクトに伝わり、きっと脳へもよい影響を与えているのではないかと勝手な想像をしています。


京都御苑北西、中立売御門北側辺り


京都御苑北東、バッタが原辺り

上の2枚の写真は10月中旬に京都御苑内で撮影。
下の3枚の写真は11月15日に京都御苑内で撮影。

今日は、一枚上着を脱いで散策されている方が多く、ずいぶん暖かい11月でした。しかし暖かい日が続くなかでも、御苑内は1ヶ月で随分と紅葉したのが写真から分ります。

京都御苑ニュース秋号(第103号)に「美しい紅葉の条件」として次の4つが挙げられてました。
1.十分な日当たり
2.きれいな空気
3.摂氏八度以下の冷気(夜の急激な冷え込み)
4.適度な湿度
これらの条件が揃いやすいことから、御苑は街中にも関わらず美しく色づくようです。



バッタが原から京都御所築地塀(ついじべい)を背景に


京都御苑北東、バッタが原辺り


京都御所北東、中山邸跡



11月15日は京都御所の周りを1周半くらい歩いたので、アンジーとジュンも少しお疲れのようでした。レイヤードで服を着せていたジュンは暑かったのか水をよく飲みました。

今回掲載していませんが、一條邸跡の大イチョウや凝華洞跡のイチョウも今が見ごろです。凝華洞跡のイチョウは落葉したあとの芝が一面黄色くなりとてもきれいです。(今年はまだ落葉していませんよ。)アンジーとジュンはイチョウのクッションが気持ちよいのか毎年嬉しそうにその上を飛び跳ねています。

(アンジュー店主)


京都御所 | 22:17 | comments(0) | trackbacks(0)
京都御苑 秋の梅林・桃林

(クリックすると大きな画像があらわれます)

落葉の柔らかな踏み心地に、愛犬は嬉しそうに弾むように前へ前へ進んでいく。私も靴底から伝わる感触を楽しみながら歩いていると、秋の柔らかい陽射しに照らされたベンチに目が止まった。おませな中学生の時に読んだ、フランス象徴派詩人が描写する秋の優しい陽ざしの一節が、頭の中でシンクロするようで、このような風景に遭遇するとボードレールと一緒にヴェルレーヌ(堀口大学の訳書だが)を読みたくなる。まだまだ若いのか、はて年をとったのか、秋の柔らかい陽ざしは、私にとって格別なフィルターで目に映る。

(アンジュー店主)
京都御所 | 00:09 | comments(0) | trackbacks(0)
うんちくりぃん作戦 2009.11.01


11月1日(日曜日)の朝8時30分頃、こころちゃんパパからのメールで朝目覚めた。前日はTOHOシネマズ二条で「Movie マイケル ジャクソン THIS IS IT 」レイトショー(21:45〜23:50)をインターネット予約していたので、土曜日の仕事が終ってから観に行った。帰宅してからも軽い食事やのんびり入浴などしていたら就寝時間が随分遅くなってしまった。今朝のメールが届いてなかったら寝過ごしているところだった。

集合時間は午前9:00。起床後大慌てで準備し、「うんちくりぃん作戦」集合場所の京都御所建礼門前辺りになんとか間に合った。

今回は参加人数がいつもより少なく淋しい感じだったが、さんちゃん・ぎんがちゃんパパママさんや、こころちゃんパパといったチームダックスのメンバーは頑張ってお掃除されていた。

今日は天気予報では曇り・雨だったが、午前中は日差しが強く汗ばむ陽気で半袖姿の方も多く見られた。御所の一般公開を観に来られた方もお天気に恵まれよかったと思う。しかし、正午過ぎから大粒の雨が降り出し終日雨模様に変わった。

「早起きは三文の徳」とはよくいったもので、「うんちくりぃん作戦」とこころちゃんパパからのメールのおかげで、素晴らしい快晴のなか愛犬の散歩が出来てよかった。



ハクセキレイかな?芝生の上で休憩していたら近くに寄ってきました。

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うんちくりぃん作戦(愛犬と御苑を考える会)2009.07.06

(アンジュー店主)
京都御所 | 20:24 | comments(0) | trackbacks(0)
京都御苑 猿が辻


京都御所の東北角は鬼門とされ、下の写真の通り築地塀(ついじべい)の角が凹んでいます。この築地塀の東側の屋根裏に日吉山王社の神のお使いの猿を祀っています。この猿が夜な夜なぬけだしては通行人にいたずらするため、金網で封じ込めた(写真上)と伝えられています。

アンジーとジュンの散歩は、砂利道を避けてバッタが原など出来るだけ土や芝の上を歩かせるようにしている。このため築地塀にはあまり近づかないことが多い。写真を撮る際、改めて金網で封じ込めた猿を下から眺めるもなかなか分りづらい。パソコンのディスプレイでようやく確認できるくらい。分りづらいからといって堀を越えて壁に近づくと警報がなるので注意して下さい。





猿ヶ辻
御所の築地塀(ついじべい)が折曲った部分の屋根裏に、一匹の木彫りの猿が見られます。烏帽子(えぼし)をかぶり御幣(ごへい)をかついだこの猿は、御所の鬼門を守る日吉山王(ひえさんのう)神社の使者ですが、夜になると付近をうろつき、いたずらをしたため、金網を張って閉じ込められたといわれています。開国派とその反対派がせめぎあう幕末さなかの1863(文久3)年5月、公家で攘夷派(じょういは)の急先鋒の一人であった姉小路公知(あねこうじきんとも)がこの付近で殺されたと伝えられています(猿ヶ辻の変)。


(アンジュー店主)
京都御所 | 21:24 | comments(0) | trackbacks(0)
京都御苑 土御門第跡(つちみかどていあと)


平安時代の摂政・太政大臣だった藤原道長の邸宅跡である土御門第跡では、扇状の自然樹形が美しいケヤキが早くも紅葉しはじめてました。上の写真は9月28日(2009年)に撮影したものですが、昨日10月12日にはかなり落葉してました。ケヤキは乾燥や排気ガスにとても弱いらしく著しく落葉することも多いので心配になりました。

土御門第跡(つちみかどていあと)

平安時代中期に摂政・太政大臣となった藤原道長の邸宅跡で、拡充され南北二町に及び、上東門第、京極第などとも呼ばれました。道長の長女彰子が一条天皇のお后となり、里内裏である当邸で、後の後一条天皇や後朱雀天皇になる皇子達も、誕生しました。「この世をば わが世とぞ思ふ 望月の 欠けたることも なしと思へば」の歌は、この邸で催された宴席で詠まれたといいます。

この時期の御苑内はキンモクセイの甘い香りが漂っています。愛犬も敏感な嗅覚できっと秋を感じとっているでしょうね。御所東側に位置するコオロギの里の小道からバッタが原へ、迎賓館周辺はアンジーとジュンの散歩コースです。お遊びでバッタが原をカメラ内のアートフィルター(3種類)で撮りました。いつもの風景と違う写真は面白いです。







アートフィルター:上からライトトーン、ディドリーム、ファンタジーフォーカス

(アンジュー店主)
京都御所 | 16:17 | comments(0) | trackbacks(0)
京都御苑 御所から見える大文字


blogの更新が1週間遅れてしまいました。今年は町内会長で色々忙しいです。σ(^_^;)

お盆の時期はまだまだ暑いので、アンジーとジュンの散歩は決まって夕方から。夜8時、最初に点灯される大文字山の送り火が、散歩ついでの御所から見れるので嬉しい。今年も送り火のある8月16日は、タイミングよく日曜日で、3年連続愛犬と一緒に見ることができた。



写真上、御所の建礼門前辺りからだと、闇のなか大宮御所の松の上に「大」の字が浮かぶように見え幻想的だ。

私は建礼門前を東へ進み、大宮御所の北側辺りの砂利道に座り込んで見物した。最初の写真はここからの撮影である。今年も怠慢して三脚を持ってこなかったので全身フリーズ状態を試み撮ってみた。

五山の送り火とは、毎年8月16日に行われるお盆の行事。

最初に点灯される如意ケ嶽(にょいがたけ)通称、大文字山の「大文字」が代名詞的な存在。
西大路通りを北へ進むと左手に見えてくる金閣寺大北山(おおきたやま)の「左大文字」は、京都御所から見て左にあるのでこの名がある。
他に、松ヶ崎西山(万灯籠山・まんとうろうやま)の「妙」、松ヶ崎東山(大黒天山・だいこくてんやま)の「法」、西賀茂船山(ふなやま)の「船形・ふながた」、嵯峨曼荼羅山(まんだらやま)の「鳥居形・とりいがた」があり、去りゆく京の夏の夜を彩る。

送り火の頃は、虫の音がよく聞こえたものだが今年は全く聞けず不思議な感がした。


(アンジュー店主)

京都御所 | 18:04 | comments(0) | trackbacks(0)
うんちくりぃん作戦(愛犬と御苑を考える会)


河原は、水のせせらぎを聞きながら、水鳥を眺めながら、犬の散歩コースとしては最適のようだが、犬目線で足元をよくよく観察しながら歩いてみると、場所にもよるが、タバコの吸殻や花火ゴミ、ペットボトル、動物の糞など様々なゴミが落ちているのに驚く。

何でも口にする我が家のワンコを見るにつれ、そのような河原を敬遠するようになり、散歩コースを御所に変えてから2年半くらい過ぎた。

御所を犬目線で歩いていると驚くのが、落ちているゴミの少なさである。ほとんどないといっても言い過ぎではない。

しかし時々犬の糞を見つけることがある。マナーの悪い飼い主には退場していただきたいものだが、チームダックスのココロちゃんパパは、他の犬のウンチであっても見つけるとサッサと拾われている。なかなか真似のできることではなく、偉いなと感心だけしている。

また御所には、捨てる神あれば拾う神ありで犬のウンチを掃除するボランティアのグループ「愛犬と御苑を考える会」がある。

愛犬と御苑を考える会は、「うんちくりぃん作戦」と銘打って1月と9月を除く奇数月の第一日曜日に行われる。午前9時、集合場所の建礼門辺りに行くと、既に30人ほどの方が集まっておられた。昨年はほぼ皆勤であったが今年は初めて参加した。写真のゴミ袋を頂いて、軍手と火ばさみをお借りして1時間ほどの掃除が始まった。

火ばさみ持って、「さあ取るぞ!」と意気込んでも、なかなかウンチやゴミが見つからないことが多い。御苑管理事務所の方のご苦労もあるが、利用される方がしっかりマナーを守られているようだ。

愛犬家のモラルの高さがよく分かる出来事があった。
掃除中、「うんちくりぃん作戦」をご存じではない、愛犬の散歩中の方から声をかけられることが度々あった。ワンコと散歩しながら、軍手して火ばさみ持っている姿が奇異に映ったのだろう。事情を説明すると、ほとんどの方が「うんちくりぃん」の趣旨に賛同され、どこでゴミ袋や道具が借りられるのかを尋ねてこられ、早速ごみ拾いをされる方もおられた。多くの方が日頃から御所に感謝し、御所を大切にされているのかが実によく分かる。

「愛犬と御苑を考える会」のメンバーさんは、これまで多くの犬を飼ってこられた方が多く、プロの飼い主さんの集まりでもある。談笑のなかでも勉強になることがあり、先日は、ココパパさんが犬の人工呼吸で2匹のワンちゃんの命を救ったお話を伺った。

犬同士が遊んでいるうちに、細いリードが首に絡まりとれなくなったことが過去に何度かあったらしい。自力で呼吸が出来なくなった犬は、適切な人工呼吸や人工心肺蘇生法で助かったようだ。残念なことに、ご自身の愛犬は不幸にも同様の事故で亡くされたそうだ。このような体験から、首に絡まってほどけないリードはすぐに切れるよう、散歩中は小さなナイフを常備しているとのことだ。

幸い、「愛犬と御苑を考える会」の連絡表と一緒に、犬の応急処置のプリントを頂いた。万が一の際に備えて対応できるよう、しっかり覚えておきたい。多くの方が応急処置を学ばれ、レスキュー隊を兼ねたような犬の散歩Walkerが増えると心強い。

(アンジュー店主)
京都御所 | 23:32 | comments(2) | trackbacks(0)
京都御苑の春(5) 堺町御門 祐井(さちのい) 中山邸跡
ゴールデンウィークは、ワンちゃんと一緒に御所でのんびり過ごすことができました。快晴の連休前半、御苑内を散歩しながらのスナップです。ブログにアップするのが遅くなりました。



上の写真は御所の正門とされる堺町御門です。葵祭・時代祭りの行列はこの門からはじまります。堺町御門が面する丸太町通りは、御池通りと違い歩道が狭く、最前列で行列を見るのはこの辺りからでは難しいそうです。

堺町御門の駒札より
1863(文久3)年8月18日、朝廷内の孝明天皇、中川宮、公武合体派の公家、会津、薩摩藩らは、三条実美ら激派の公卿7人と尊皇攘夷派の中心である長州藩を京都から追放する政変を起こしました。堺町御門警備担当の長州藩が御門に集結した時、門は会津・薩摩藩兵で固められ、門内に入ることは許されませんでした。政変の結果、長州藩兵は京都から追放され、激派の公卿7人も長州に逃げ落ち、京都では一時的に公武合体体制が成立しました。

ついでに御所の門を時計と逆まわりの順でご紹介しましょう。
堺町御門から東へ、寺町通りを北へ上がると「寺町御門」、「清和院御門」(大宮御所北東側と迎賓館南東側の間)、「石薬師御門」(迎賓館北東)。北側には今出川通りに面する「今出川御門」、西側には烏丸通りに面する「乾御門」、「中立売御門」、「蛤御門」、「下立売御門」以上9つの門があります。




バッタが原を北へ進み、御所北東部に位置する明治天皇生誕の地、中山邸跡へ。ここには御苑三名水のひとつ祐井(さちのい)があります。いつも素通りでしたが、天気もよかったので門の外から撮影しました。写真をクリックされますと大きな画像が現れます。

中山邸跡(なかやまていあと)

 幕末期の公家権大納言(ごんだいなごん)中山忠能(ただやす)の邸跡で、その娘権典侍慶子(ごんのてんじよしこ)を母として1852(嘉永5)年、祐宮(後の明治天皇)が誕生しました。敷地内にはそのうぶ屋が遺(のこ)っています。祐宮(さちのみや)はここで4年間養育されたといわれています。敷地内の井戸は、祐宮(さちのみや)2才の夏、干天で井戸が枯れたため、新たに掘られたものといい、その名に因んで祐井(さちのい)と名づけられたといいます。



中山邸跡を西へ進み、北側の糸桜の名所「近衛邸跡」へ向かいました。池の前のベンチで一休みするためです。
近衛邸跡の満開の糸桜を、このブログでもご紹介させていただきましたが、桜だけではなく、緑もこの時期すごく綺麗です。また藤の花も豪快に咲いていました。




御所は広いので休憩しながらの散歩です。アンジーはカラスノエンドウを気に入ったのかムシャムシャ食べていました。子どもの頃、まめの部分を取って笛にしていたのを思い出します。



ジュンも十八番のポーズで休憩中です。

(アンジュー店主)
京都御所 | 23:04 | comments(0) | trackbacks(0)
京都御苑の春(4) 森の博物館 染殿井 出水の小川付近の里桜
快晴の日曜日、御苑内にある京都迎賓館の北東辺りに広がる「母と子の森」は、これからの時期、ワンちゃんの散歩には最適です。木々が茂っているおかげで、強い日差しを避けることができます。今日は最高気温が29℃まで上がったそうで、久しぶりの暑さに驚きました。



「母と子の森」には、子供向けの自然に関する本を備えた「森の文庫」があります。利用者の良心を信じてか、係員の方が一人も常駐されてないのは驚きです。
周辺には木でつくられたテーブルやベンチがいくつも用意されているので、ゆっくりできます。自然のなかで子供さんと楽しみながら勉強できるのはいいことですね。4月1日〜11月30日の朝9時から夕方4時まで開いています。看板には次のように注意書きがありました。


【森の博物館】 母と子の森・文庫のきまり
 
次のことを守ってね!

◎本は必ず同じ場所に返しましょう。
◎「母と子の森」周辺で見ましょう。
◎本は丁寧に扱いましょう。
◎貸し出しはしていません。

環境省 京都御苑管理事務所
電話 075-211-6348



「森の博物館」から少し南へ進むと、「染殿井」といわれる井戸の遺構があります。山吹が豪華に咲いていました。

「染殿第」跡
 この付近一帯は、平安京当時の北東端(左京区北辺四坊)にあたり、平安時代前期に臣下として最初の摂政に任じられ、その後の摂関政治の礎を築いた藤原良房の邸「染殿第」があった場所とされています。
 染殿第はまた、良房の娘・明子(文徳天皇の后で清和天皇の生母)の御所であり、清和天皇は譲位後ここに移られて「清和院」と称されました。(現在の「清和院御門」の名の由来となっています)
 ここにある井戸の遺構が「染殿井」と呼ばれているのも、かつての染殿第にちなんだものでしょう。

休憩後、南へ下がり「寺町御門」から「冨小路広場」へと、「仙洞御所」の南側を西へ進みました。
今日は雲ひとつない快晴の行楽日和でした。空を見上げると綺麗な青空が広がっています。しかし、目の前は霞がかかったかのように花粉がいっぱい飛んでいました。花粉症の方にはたまらない景色です。




上の小さな写真ではわかりづらいですが、(写真をクリックすると大きくなります)視界が悪くなるほどの花粉でした。靴もジーンズも黄色になり、ワンちゃんの鼻も花粉で黄色くなっていました。

私はフラックスオイル(亜麻仁油)を毎日摂っているので、「花粉症」とは縁がなく救われています。

朝食はマーガリンやショートニング、加工油脂などの「トランス脂肪酸」が含まれないパンを選び、フラックスオイルをつけて食べるのが習慣です。

ワンちゃんは欲しそうにテーブルの下から、私の指先にあるものを凝視して座っているので、ついつい千切って少し与えたりしています。ワンちゃんも散歩で花粉まみれになってますが、これからもフラックスのおかげで、花粉症にはならないでしょう。

次に、「建礼門前大通り」を西へ横切り「出水の小川」の山桜を見に行きました。この辺りの八重桜は本当に綺麗です。
最後のお花見を惜しむように、ゆったりと過ごす家族連れ、小川で遊ぶ子供達で賑わっていました。
いかに被写体のなかに人物を入れないようにするか、自分の描くイメージで写真を撮るのもこの時期は難しいものです。




(アンジュー店主)
京都御所 | 22:55 | comments(0) | trackbacks(0)
京都御苑の春(3) 車還桜(くるまがえしさくら)
先週に続き晴天の日曜日、今日もワンちゃんのお散歩日和、お花見日和でした。
中立売御門(なかだちうりごもん)からまっすぐ御所へ向かって進むと、後水尾天皇がその美しさに御車を引き返させたといわれる満開の「車還桜」(くるまがえしさくら)を見ることができました。花びらは雲っているときに観察するのがよいとのアドバイスもありますが、日陰で見る一重八重咲きの大輪の花びら、日に照らされている花びら、どちらも美しく趣きがありました。
「車還桜」は遠めで観ると樹冠がまた素晴らしく、真近で見上げると、その姿は沸き立つ入道雲のように迫力がありました。少し葉が出ていたので御所のサトザクラは今週いっぱいで見頃もピークを迎えそうです。



(クリックすると大きな画像があらわれます)

車還桜の少し北側に私が最も気に入ってる桜があります。御苑内には約1100本の桜があると言われてますが、その美しい花びらの色は指折り数えられるでしょう。正午過ぎには多くの方が写真を撮っておられ、その数は車還桜を撮影されている以上でした。


(クリックすると大きな画像があらわれます)


(クリックすると大きな画像があらわれます)


(クリックすると大きな画像があらわれます)

次に出水の小川から九条邸跡、大宮御所、猿が辻へと歩き、近衛邸跡では、綺麗なヤエベニシダレを見ることができました。この迫力ある桜に目を奪われ、多くのシダレザクラは散っていたのですが、よく周りを見ないと気がつかないほどでした。



(アンジュー店主)
京都御所 | 21:50 | comments(0) | trackbacks(0)
京都御苑の春(2) 桃林 桜松
蛤御門(はまぐりごもん)をくぐると右手(南側)に桃林が広がります。
3月最後の日曜日、近衛邸跡の糸桜の絢爛さに劣らず、樹冠いっぱい豪華に咲き誇っていました。食用の桃とは品種が違うので花が大きく色も豊富です。この時期、桜見物で京都御苑に訪れると、桃のお花見も一緒にできて得したような気分になりますね。










次の写真はマツにはえたサクラです。

御所の南東部、迎賓館の近くで、その名のとおり松から生えた桜
「桜松」がひっそり開花していました。一週間前に訪れたときはまだ蕾だったので、今日は満開かと期待しましたが、運よく遭遇するのは厚かましいかったようです。



マツにはえたサクラ

 この倒れた木はクロマツの中にヤマザクラがはえていたもので、「桜松」や「松木の桜」と呼ばれ、親しまれていました。クロマツは約百年、ヤマザクラは約四十年の樹齢と推定されます。枯れたクロマツの空洞に自然にヤマザクラが地中まで根をはり、毎年花を咲かせていましたが、平成八年四月十七日に倒れました。今後も花を咲かせてくれることを願って、枝を折ったりせず大切にみまもってください。



ぐるぐると御所のまわりを歩くのに付き合わされる
アンジー(左)とジュン(右)は芝生の上で休憩中です。
この時期は観光客の方が多いので、ビックリしているようです。
時代祭りでは、怖くて馬に吠えてたので冷や汗をかきました。

京都御所 | 10:45 | comments(0) | trackbacks(0)
京都御苑 蛤御門(はまぐりごもん)


「蛤御門」(はまぐりごもん)の写真のリクエストを頂戴しまして、愛犬と散歩しながら撮ってきました。この辺りに詳しい方はお分かりになると思いますが、見所や由来等を説明する「駒札」が、烏丸(からすま)通りからは見当たりません。蛤御門の右手の通用門のまえ辺りに以前はあったのですが、何故か門をくぐった南側に移動していました。
以下、駒札に書かれている内容をご紹介させていただきます。

『 蛤御門(Hamagurigomon Gate)

江戸時代末期の1864年(元治元)年、この門の周辺で長州藩と、御所の護衛に当たっていた会津・薩摩・桑名藩との間で激戦が行われました。この戦いが「禁門の変(蛤御門の変)」で、門の梁にはその時の鉄砲の弾傷らしき跡が残っています。この門は新在家(しんざいけ)門といわれていましたが、江戸時代の大火で、それまで閉ざされていた門が初めて開かれたため、「焼けて口開く蛤」にたとえて、蛤御門と呼ばれるようになったといわれています。』

京都御苑の九つの門のなかで、御所にみられる幕末の動乱としてクローズアップされることの多い「蛤御門」が最も知られているのではないでしょうか。

(アンジュー店主)


京都御所 | 17:00 | comments(0) | trackbacks(0)
京都御苑の梅林



京都御苑の「蛤御門」(はまぐりごもん)の周辺は、幕末の長州藩と会津薩摩藩との間の激戦地であったと知られています。
観光バスや車で京都御所に来られる方は「中立売御門」の大きな駐車場を利用されると思いますが、「蛤御門」は駐車場の隣、南側に位置します。

「蛤御門」の南側には約20種200本といわれる梅林があり、2月中旬〜3月中旬頃に咲き誇る花は、早春の香りとともに季節の風物詩となっています。

紅梅系の色も綺麗ですが、私は野梅系のなかでも青軸性と呼ばれる新枝が緑色で緑白色の花色が好きです。
今年は1月下旬頃から花が咲き始め、短い花期が長くなればと期待しています。



この梅林の辺りは紫式部や清少納言が仕えた「枇杷殿」(びわどの)があったとされ、この地で文才を競い合ったお二人に想いをはせながら、梅林を少し北へ上ると、今度は桃林が目の前に広がってきます。
こちらは3月の中頃から約50本の桃の花が開花します。優雅で美しい花の姿が楽しみです。
京都御所 | 17:35 | comments(0) | trackbacks(0)

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