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レアアース工場、壁に「空母となる」 中国・内モンゴル(2/2ページ)

2010年11月20日1時40分

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写真:草原に点在するレアアース工場=19日、内モンゴル自治区白雲鄂博の郊外、吉岡写す草原に点在するレアアース工場=19日、内モンゴル自治区白雲鄂博の郊外、吉岡写す

図:  拡大  

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 中国政府は乱立する採掘業者や加工業者を整理・再編し、国内での管理強化を急いでいる。国内業者が密輸出しては安売りに走り、価格を統制できないできたからだ。

 「中東に石油有り 中国にレアアース有り」。この言葉を残したのはトウ小平(トウは登におおざと)氏。そのトウ氏が始めた改革開放策のもと私営企業が乱立し、レアアース産業の「悪性競争」が続くようになったという。

 「中国の管理が乱れていたころ、ある国は安い値段で大量に買っていった。その国には大量の備蓄がある」。温家宝(ウェン・チアパオ)首相は欧州での演説で、名指しを避けたものの、日本などを念頭にこう述べた。

 足元をみられ、日本や米国などに価格の主導権を握られたまま、輸出を続けた悔しさをにじませたものとみられる。

 レアアース規制の出発点はここにある。携帯電話に電気自動車。中国自身もレアアース部品を使う製品を作り始めた。資源を戦略的に使う動きは増し、尖閣事件に絡む「禁輸」は解けても、昔に戻りそうにない。(白雲鄂博〈中国・内モンゴル自治区〉=吉岡桂子)

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