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【社会】

布川事件で再審中の2人が訴え 「正義の通る司法を」

2010年11月20日 21時11分

 冤罪事件の被害者らを支援する集会に参加した布川事件の桜井昌司さん=20日午後、東京都内

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 冤罪事件の被害者や再審請求中の元被告らを支援する集会が20日、東京都内で開かれ、茨城県で1967年に男性が殺害された布川事件で再審中の桜井昌司さん(63)と杉山卓男さん(64)らが参加し、「まっとうに正義の通る司法であってほしい」と訴えた。

 布川事件では、水戸地裁土浦支部で12日に開かれた再審公判で検察側が約40年前の一審と同様に無期懲役を求刑。桜井さんは「わたしのアリバイ証言の隠ぺいや自白テープの改ざんなど、たくさんの不正が再審公判では見つかった。それでもなぜ無期懲役と言えるのか」と検察を批判。杉山さんは「今は公民権もない。(無罪判決が出れば)やっと普通の人間になれる」と期待を込めた。

 講演した元裁判官の木谷明・法政大教授は「冤罪の問題は法システムの根深いところにあり、完全になくすのは容易ではない」と指摘、取り調べの全面可視化などの必要性を訴えた。

 集会には、名張毒ぶどう酒事件や袴田事件などの支援者や家族ら約300人が参加した。

(共同)
 

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