2010年11月16日12時26分
3メガバンクが来年度から、10年ぶりに法人税納税を再開する見通しになった。過去に不良債権処理で巨額赤字になったため、税を免除されてきた。ようやく納税できるまでに業績が回復したという。
法人税は、単年度の赤字を「繰り越し欠損金」として翌年度以降の黒字から差し引くことができる。3メガは過去の巨額赤字による欠損金があり、黒字になっても差し引くとマイナスになっていた。
三菱東京UFJ銀は旧東京三菱銀時代の2002年度から法人税を納めていないが、永易克典頭取は15日の記者会見で「(今年度の業績が想定より上向けば)来年度から納税の可能性がある」と話した。12年度からの納税はほぼ確実という。三井住友銀行は早ければ12年度から、みずほ銀行、みずほコーポレート銀行も13年度までに再開する見通しだ。
政府税制調査会は毎年度の繰り越し欠損金の額に上限を設けるといった見直しを議論している。実現すれば、業績にかかわらず、大手行は来年度から納税を再開する可能性もある。