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【芸能・社会】

レコ大 マッチに最優秀歌唱賞 ジャニーズ歌手は20年ぶりの受賞

2010年11月20日 紙面から

 第52回日本レコード大賞は19日、今年の大賞候補となる優秀作品賞のほか、新人賞、最優秀歌唱賞などの各賞を発表。最優秀歌唱賞は、歌手の近藤真彦(46)が受賞した。日本レコード大賞でジャニーズの歌手が選ばれるのは、1990年に最優秀ポップス新人賞を受賞したグループ「忍者」以来20年ぶり。この間、ジャニーズ側は「同じ事務所のタレント同士を競わせるのは忍びない」との理由から同大賞レースにはいっさい参加していなかった。

 近藤自身としては、日本レコード大賞での受賞は1988年に「あぁ、グッと」で金賞を受賞して以来22年ぶり。同大賞で近藤は1981年に「ギンギラギンにさりげなく」を歌って最優秀新人賞、1987年に「愚か者」を歌って大賞を受賞しており、今回の受賞で3冠を達成。同賞史上では北島三郎(74)、都はるみ(62)らに続いて5人目の3冠達成ともなった。

 また、最優秀歌唱賞の受賞者は通例、12月30日に同大賞候補者の歌唱の模様を伝えるTBS系の生放送番組に出演するため、近藤も受賞者として22年ぶりに同番組の舞台に立つことになりそうだ。

 同大賞をめぐっては、ジャニーズ側が1990年以降、「同じ事務所のタレント同士で(受賞をめぐって)競い合わせるのは忍びない」という理由で賞レースへの参加を拒否してきた。

 しかし、関係者の間では、真相は同大賞を放送するTBS側とジャニーズ側との間で生じた認識のずれが“冷戦”の原因とされる。1990年に忍者が最優秀ポップス新人賞を受賞した際、忍者が歌った「お祭り忍者」は故美空ひばりさんの「お祭りマンボ」を元にした楽曲で、ジャンルとして歌謡曲と認識したジャニーズ側と、ポップスと認識したTBS側との間でずれがあったことから確執が発展して20年間の“冷戦”につながったという。

 今回の受賞を機に来年以降も同大賞レースにジャニーズのタレントが参加することを期待する向きもあるが、今回の近藤の受賞はジャニーズ側にとってあくまで特例的となりそうだ。

 ジャニーズ事務所は本紙の取材に「近藤真彦はレコ大とともに育った歌手で、今の(ジャニーズの)若いタレントたちとは違う」と授賞を受けた理由を明かす。その上で、来年以降の参加については「タレント同士が競い合うのは忍びないという(不参加の)理由は変えようもなく、来年以降も所属タレントが(賞レースに)参加するとは限らない」としている。

 同大賞を主催する作曲家協会の理事長で、日本レコード大賞実行委員長の川口真氏は「作曲家協会がジャニーズ側と直接もめたことはなく、TBS側と行き違いがあったと聞いている。何とか修復してほしかったので、今回の受賞は喜ばしいことだ」と語り、本格的な“雪解け”への期待をにじませていた。

 一方、TBS側はこれまでの経緯については「あくまで(テレビ局は)演出する担当で、(確執について)コメントする立場にない」とだけ話した。

◆『心 ざんばら』で見事に射止める

 レコード大賞実施要項では、「最優秀歌唱賞」は、「優秀作品賞」と「優秀アルバム賞」の最終候補に選ばれた作品の歌唱者で、その楽曲を最も的確に表現し、さらに高めた歌手に贈ると規定されている。

 優秀作品賞の最終候補として近藤の歌唱曲「心 ざんばら」が選ばれ、この日の審査委員会で見事、最優秀歌唱賞を射止めた。

写真

◆「母の命日に胸張って報告」

 受賞の知らせを受けて、近藤はこの日夜、ファクスで喜びの直筆コメントを寄せた=写真。

 ファクスでは「最優秀歌唱賞は歌手と認めてもらえたということですから本当にうれしいです。(11月)24日の母の命日にも胸を張って報告できます。マッチが歌うことで褒美をもらえるってすごい」などとつづり、受賞のうれしさを心からかみしめているようだった。

 

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