奈良地裁 法廷スケッチを禁止
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奈良地裁 法廷スケッチを禁止

11月20日 0時18分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

殺人事件で起訴された少年の裁判員裁判で、奈良地方裁判所は報道機関が被告の少年を横から描いたイラストを掲載し、プライバシーを侵害したとして、報道各社に法廷でのスケッチを禁止することを伝えました。

この裁判は、19歳の少年が去年7月、奈良県桜井市の駅のホームで同級生だった高校3年の男子生徒を包丁で刺して殺害したとして殺人などの罪に問われているものです。朝日新聞社は18日の法廷で被告人質問を受けていた少年が横を向いて遺族に謝罪した様子をイラストにし、19日の朝刊の地方版に掲載しました。これについて、奈良地方裁判所の橋本一裁判長は「後ろ姿を条件にスケッチを許可したのに横から見た姿を描き、プライバシーを侵害した」として、記者クラブに加盟する報道各社にこの裁判の法廷スケッチを、今後、禁止することを伝えました。イラストについて記者クラブは、裁判所の条件は報道の自由を制約するもので受け入れられず、各社が判断すると事前に裁判所に伝えていました。朝日新聞大阪本社広報部は、「少年法の趣旨に基づいて、最大限、配慮したもので、個人が特定できるものではない。問題はなかったと考えている」と話しています。またこの裁判で、NHKがおととい放送したローカルニュースのなかの少年を横から描いたイラストについても裁判所から指摘を受けていました。NHKは「少年法の趣旨に基づいて、最大限、配慮したもので、個人が特定できるものではないと考えています」とコメントしています。