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2010年11月19日(金) 19:15 |
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裁判員裁判で量刑にミス
高松地裁で開かれた裁判員裁判で、検察官が誤った法定刑を前提に求刑を行っていたことが分かりました。 裁判員は誤った説明を受け、判決を出していたことになります。
誤った法定刑を前提に求刑が行われたのは、強盗強姦の罪に問われた鈴木健二被告の裁判員裁判です。 鈴木被告は今年6月の裁判員裁判で、検察官から懲役12年の求刑を受け、判決では懲役9年の実刑判決を言い渡されました。 検察官は求刑で適用する強盗強姦の法定刑を「無期懲役または懲役7年から20年」としました。 しかしこの法定刑は2004年に改正されたもので、2003年に事件が発生した今回の裁判では、改正前の「無期懲役または懲役7年から15年」が適用されるべき法定刑でした。 しかし裁判官も弁護士もこのミスに気付かず、鈴木被告に判決が出されました。 今回のミスは、18日に開かれた鈴木被告の控訴審判決で初めて明らかになりました。 判決で高松高裁の長谷川憲一裁判長は、「裁判官が裁判員に正確な法定刑を教えず評議したと考えられ、1審の訴訟手続きに法令違反があった」などと指摘しました。 しかしミスによる判決への影響はないとして、鈴木被告の控訴を棄却しています。 今回のミスに関し高松地裁は、「個別事件の判決内容に関わるのでコメントを差し控えたい」とし、香川弁護士会も「コメントを差し控えたい」と山陽放送の取材に対し答えています。 また高松高検は、「裁判員に不正確な説明をしたのは事実。今後はこのようなことがないよう十分気をつけたい」とコメントしています。
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