技心研トップページ > ライターD.Y.の丸写し行為に対する内容証明と、架空投資家:三村雄太

今回「大百科」という電子書籍を執筆出版したが、その作成の過程において、最初に依頼したあるライター氏との間で、問題が発生している。その問題について、ライター氏との間でこれまで何度か協議の場を持ったが、ライター氏のこれまでの私への対応からここに至り、私の主張を自分のHPとブログ上で、公開に踏み切ることにした。
まずはその問題について説明したい。
そのライターを「D.Y.」(敬称略)と表記する。
私がD.Y.に対して送付した内容証明と、それに関してD.Y.からも内容証明が返送されてきたので、その各内容証明文中の中から、ポイントとなる箇所を抜粋し、それに順を追って説明を加えていく。
渋谷からD.Y.に対する内容証明の中から部分抜粋
①「株式投資をテーマとする新たな書籍を執筆する」
投資の集大成的な大百科事典を作成したいと以前から構想していた私は、金融危機で負った痛手が癒えたことにより、その作成に着手することにした。そのライターとしてD.Y.を知人から紹介してもらったのである。D.Y.については私も週刊●●●の取材を通じて知っていたこと、D.Y.の執筆への意気込みなどを聞いて依頼することにした。
②「渋谷氏へのインタビュー等を実施し、そのインタビュー等の内容を書籍に相応しい原稿の形式に直した上、渋谷氏へのインタビュー等が実施されました」
株式投資で成果を出してきたことを公的書類で証明できる。その希少な存在であることを自負する私は、その集大成という位置づけで「大百科」という名にふさわしい内容にしたいと考えた。そのため、記録を見る限り、D.Y.との間で8回にわたりインタビューの場を持っている。1回あたりの取材時間は2時間から3時間であった。
インタビューの場を数多く設定した理由は、おおよそ下記の通りである。
- インタビューからの新しいネタの取り入れ
- オリジナリティ、斬新さを出す
- 豊富な具体的事例を載せる
- ボリュームの増大を図る
- プロのライターを起用することにより、読み手に分かりやすい文章にして頂く
③「納入した原稿には上記インタビュー等の結果の大部分が反映されておらず、その大半が、渋谷氏の過去の著作の丸写しでした」
ところが、納品された原稿を見て、私やメンバー、提携している企画会社の担当者はあ然となったのである・・
多くの時間を費やしてインタビューを実施したにも関わらず、その内容の大部分が反映されていない。
代わりに書かれていたものは、D.Y.に対して、執筆の参考になればと渡した、私の過去の著作、雑誌の記事、ネットへの寄稿記事、セミナーテキストからなんと!
おおまかに調査したところ、
参考資料からの原稿丸写し度は、全部で10章構成のうち、
丸写し度100%の章 5章、10章
丸写し度8割近くの章 6章
丸写し度6割近くの章 4章、8章
丸写し度約半分の章 2章、7章、9章
②で述べたように、集大成という位置づけで「大百科」という名にふさわしい内容と出版した電子書籍が、上記のようであったなら、購入した読者はどう感じるだろうか?こんなものを出版しては、不評となり、私の信用が地に墜ちるのは目に見えている。普通はそう考えないだろうか?
この結果に対して、私たちはD.Y.に問い質し、修正を要求した。しかし彼は応じなかった。後半の章になればなるほど、丸写しの傾向が強いことが分かる。何のためにライターに依頼したのか?はなはだ疑問に思う。
かといってそのまま、大部分が丸写しのものを「大百科」として出版するわけにはいかない。私たちは品質にこだわるほうを選択した。膨大な手間がかかっても、リリースするに足る品質にするため、多大な修正加筆に膨大な時間を費やす羽目になったのである。ものすごい苦労の末、販売機会損失も果てしなく、やり直して完成させた時、私の気持ちはD.Y.に対する怒りで満ちていたことは言うまでもない。
このような結果から、当然のこととしてD.Y.に対してはすでに支払っている着手金以外の販売連動報酬は払わないと伝えた。しかしD.Y.は請求してきたのである。原稿に赤入れをしてきて、赤入れ部分は自分がやったところだ、という主張をしてきた。しかし、私たちが指摘している論点は、その赤入れの大部分が渡した資料の丸写しじゃないか?ということなのである。ところが彼は納得がいかない、払えと言って引かない。そこで双方の主張をぶつけ合う協議の場を設けた。出席者はD.Y.と、渋谷、トレーダーメンバー、企画会社と販売会社の担当者である。
その協議の場に、呆れることにD.Y.は堂々と1時間も遅刻してきたのである。
協議の中で、双方の主張の論点は以下の通りである。
◆D.Y.
・・・赤入れした部分は、字数ベースで自分の仕事の成果である。
◆渋谷
・・・その字数部分が渡した各資料や著作の丸写しばかりであり、インタビュー内容を反映させていないことが問題なのだ。
この協議は録音して残してある。
私はこの協議の場で、D.Y.に対して、証拠をあらかじめ調べておいて、彼に具体的に指摘した。
音声ファイルによれば、協議の終盤で私はD.Y.に対して、なぜインタビューのことが反映されずに、丸写しばかりなのかと詰め寄っており、それを録音テープに基づき正確に再現すると、
「字数が多い、赤い部分はD.Y.さんのとおっしゃる。しかし、その大部分が丸写しやつぎはぎが多いと。で、インタビューが反映されてないというのは今まで話した通りで、(中略)インタビュー何度もやって、それで出てきた商品がこれで、それでお支払いできないということです。で最初の質問に、保留になっている質問に戻るんですけど、なぜインタビューで言ったことが書いてないんでしょうか?」
対するD.Y.の回答、録音テープによれば約1分の沈黙の後に、
「そりゃ、自分なりに必要ないと思ったのか、繰り返しになると思ったのか、たぶん、ま、その場所によって違うと思いますけど、そういう判断をしたんだと思いますね」
対する私、
「で、D.Y.さんの出してきた原稿が、我々はかなりインタビューで詳しく説明して、それをそのまま書けば、商品として価値が上がるんじゃないかと思っているんですけど、D.Y.さんが出してきた原稿がほとんどでは丸写し。赤字の部分、D.Y.さんがされたと主張されているところから、我々が渡した原稿の丸写しの部分を差し引いて、インタビュー等で話したことが反映されていないという事実で、そのまま出したら商品にならないと。それを出してきた段階で、今回の結論ということです」
企画会社担当
「聞きたいことは今日のこのミーティングを踏まえて、D.Y.さんはどういう主張をされるのかというところをぜひ聞きたくて、(中略)」
D.Y.
「うーん、ちょっと考えます。先ほどおっしゃって頂いた丸写しじゃないかという部分を、ちょっと自分でも確認をしてみて、考えます」
協議はここで終了となった。
私はD.Y.がどう回答してくるのか、待つことにした。
ここまで丸写しの証拠を突きつけられれば、そりゃ答えられないであろう。
どう答えてくるのか、興味はあった。
ところが、その後にD.Y.から返ってきた回答には、
「やはり自分は納得することができません」
呆れることに、ただこれだけであった。
当然、私はこう返事をした。
「最後の協議の場で論点になった丸写しの件についての見解が示されておりませんが、こちらを回答して頂けるということではなかったでしょうか?それに触れず、ただ納得いかない、では通りませんよね?丸写しについての見解を早急に回答してください」
これについて、D.Y.から返事が来ることはついになかったのである。
④「平成22年5月27日に貴殿と面談した際に、貴殿の上記対応が債務不履行である旨を告げ、貴殿に対して誠意ある対応を求めました。これに対し、貴殿は、その場では何の回答もせず、後日、債務不履行を認めるのか否か、また債務不履行を認めないのであればその理由を回答する旨を述べ」
丸写しに関する見解を出さずにD.Y.はあやふやにして逃げようとしていると判断した私は、彼が在籍している週刊●●●編集部内のD.Y.に対して、という形で内容証明を送付した。本質的には、本件はD.Y.個人に対して依頼した形である。しかし、D.Y.の自宅住所を知らないこと、彼がメールの最後に週刊●●●編集部のD.Y.といつも書いていたこと、本件のために彼に貸し出した物を堂々と会社の宅配便を使って返送してきていることなどから(証拠の伝票はきちんと保管してある)、そちらに送ったものである。
⑤「貴殿に対する債務不履行責任の追求を検討させていただく所存」
私が送った内容証明に対して、ようやくD.Y.も内容証明で返答してきた。
その内容は、インタビューの内容を反映させていないことに関する部分では、それを実施して原稿を作成したと主張してあった。
また、丸写しの件については触れられておらず、当初に彼が作成した丸写しだらけの修正前と、私たちが加筆修正した修正後の原稿の大半が同一と述べてきたのである。
詭弁法という論法をご存知だろうか? この論法の中に、論点のすり替えという手法がある。5月27日の協議の場において、論点となったポイントは上記③で述べた通りである。その件に触れないで、ただ自分の主張を繰り返して相手があきらめるのを待つ論法を使ってきていると感じた私は、我慢の限界を超えた。私たちは実際に具体的箇所を調査してD.Y.に対して直接説明したのである。単に内容証明を抽象的に書くだけなら、いくらでも書くことはできる。
「逃げ得」「ゴネ得」「やらず得」だけは許さん、ということである。
⑥架空投資家 三村雄太
D.Y.に対して遠慮する必要もなくなったので、かねてから思っていたことを公開の場であえて書きたい。D.Y.はよく、取材の合い間の雑談などで、三村雄太という個人投資家についてよく絶賛していた。そういう時、私は適当に話しを合わせていた。しかし、私は本心では三村雄太は架空投資家であると判断している。
架空投資家なる存在についてまず説明したい。
一言で言うと「やらせ」である。
そんなことあるのか?と思われるかもしれない。
しかし実際に金融庁や証券等監視委員会が摘発した事例も存在するのである。
フォレスト出版による「諸岡実磨」という架空投資家の例がある。百聞は一見にしかず、下記のそれぞれのURLを参照されたい。
金融庁
URL http://www.fsa.go.jp/news/21/syouken/20091002-1.html
証券取引等監視委員会
URL http://www.fsa.go.jp/sesc/news/c_2009/2009/20090918.htm
フォレスト出版の事例では、同社の社員が「ミスターストップ高」などと異名を持つ架空投資家を演じていたそうである。考えても見れば、本名も顔も分からないわけであり、また「ウン億円稼いだ」という投資実績を、課税証明や納税証明という公的書類で証明したわけでもないのである。
このように架空投資家とは、存在そのものが虚偽であるがゆえ、その言葉や記事を吹聴して回ることは公共の利害に反すると国家機関が認定しているのである。よってこの渋谷、微力ながらその糾弾に協することは、公益のための大いなる大義と信ずるものである。
D.Y.が褒め称えていた三村雄太なる人物。
長年、個人トレーダーとして実績を重ねてきた私の目からすれば、あれは間違いなく架空投資家。以前の彼の記事に、具体的な矛盾箇所を見つけたこともある。特に金融危機時の対処の記事は現実にはありえない設定が多く、ねつ造を疑わざるを得ないものだった。誰が、どういう目的で、かくなる架空人物をねつ造したのか? 推測するしかないが、私も今後は、これを機会に、積極的に金融庁や証券監視委員会に架空投資家の検挙を働きかけていこうと思っている。
さてどうする?三村雄太なる人物。本当に実在するのであれば、これは匿名掲示板でのお気楽な書き込みなどではない。この渋谷高雄という実在が、おまえは架空投資家だと自身のHPとブログで言い切ったのである。反論があるなら、ぜひ聞きたいものだ。ま、実在するならばの話だが。
俺に反論してくるのなら、卒業証明書、筆跡鑑定ならぬ後ろ姿鑑定(笑)の他に、投資実績を証明するために用意する書類はたったひとつしかない、ということはもちろん分かっているな? 単純なこと、貴殿が架空投資家ではないと言うならば、それらを簡単に用意できるはず、ということである。
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