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ギラヴァンツ与那城監督退任 

2010年11月06日

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J2で初勝利を挙げた時、与那城ジョージ監督は全身で喜びを表した=3月21日、北九州市八幡西区の本城陸上競技場、藤脇正真撮影

 ギラヴァンツ北九州をJ2に導いた与那城ジョージ監督(59)が、今季で退任することになった。運営会社ニューウェーブ北九州は5日、最下位が続くなど今季後半の成績不振を大きな理由に挙げたが、一方で、「J2昇格の功労者」とねぎらった。後任は「人選中」という。(菊池文隆)

 与那城氏はブラジル出身。1972年に読売クラブに入団し、MFとして活躍した。85年に日本代表入り。現役引退後は監督としても読売クラブを率い、04〜06年まで監督だったFC琉球を九州リーグからJFLに昇格させた。

 ギラヴァンツには、九州リーグ時代の前身チームの監督に07年に就任。前線の高い位置でプレスをかけ、パスサッカーを好んだ。しかし、成績は最下位に低迷。連続白星なしはJ2ワースト2位の28試合を記録している。

 ニューウェーブ北九州の横手敏夫社長が1日、与那城氏と会い、1年ごとの監督契約を更新せず退任してもらうことを伝えた。「分かりました」と答えたという。選手には5日の練習後に伝えた。

 理由について、横手社長は「リーグ前半は上位と引き分けるなど良い試合があったが、後半は大量失点したり負け試合が増えたりした」と取材に答えた。一方で、「J2昇格の最大の功労者。今季は最後まで監督をやってもらいたい」とねぎらった。

 ギラヴァンツはW杯でリーグが中断した前半は1勝9敗7分けだったが、後半は10月までに0勝9敗5分け。先月、逆転負けしたカターレ富山戦は、与那城氏自身が選手交代のタイミングのまずさを記者会見でわびていた。

 今季はまだ5試合が残っているが、横手社長は「後半に入ると日を追うごとに株主や広告主、サポーターら関係者から監督への不満が出てきた」と指摘。「予算規模が小さく、選手を補強できない会社も責任がある」と自分たちの非力さにも触れた。

 後任の監督は「今月中に決めたい」とし、すでに3、4人のリストアップを終えたという。5年後をめどにJ1昇格を狙える態勢を作るためにも「新進気鋭の監督を」と話した。選手を育てながら勝てるチームにするため、育成手腕を重視する方針だ。

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