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子ども用いすの特徴類似 アップリカに製造販売中止命令

2010年11月19日3時4分

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写真:ストッケ社の「トリップトラップ」=同社提供ストッケ社の「トリップトラップ」=同社提供

写真:アップリカ社の「マミーズカドル」=同社のホームページよりアップリカ社の「マミーズカドル」=同社のホームページより

 子ども用いすのデザインが外国メーカーの製品に似ているとして、東京地裁は18日、育児用品国内大手アップリカ・チルドレンズプロダクツ(大阪市)に対し、不正競争防止法に基づき、同社製「マミーズカドル」の製造・販売中止を命じる判決を言い渡した。原告ストッケ・エイエス(ノルウェー)の製品「トリップトラップ」と類似していると認めた。

 阿部正幸裁判長は、1977年ごろ日本国内で販売を始めたストッケ社製品は、近年は年間4万脚ほど売られ、雑誌にも頻繁に紹介されてきたと指摘。アップリカ社の前身会社が販売を始めた2005年には、ストッケ社製は「周知の商品になっていた」とした。その上で両製品を比べ、子どもいすには様々な形があり得る中、背もたれの角度が66度と65度、足を置く板の高さを変える溝が14本と13本と、特徴が類似すると判断した。

 価格も2万7千円前後とほぼ同じなため、アップリカの小さなロゴがいすに付いていても「親が混同する恐れがある」として、アップリカ社に製造、販売、展示の中止と在庫の廃棄を命じた。

 ストッケ社は、提訴した09年2月までにアップリカ社側が約3万脚を販売したとして2億円を超える損害賠償を請求。判決は、同社が08年4月に前身会社から事業譲渡を受けてから販売した272脚の責任に限定し、約244万円の支払いを命じた。

 アップリカ社は「判決文が届いていないのでコメントできない」とした。(久木良太)

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