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【変わる大阪駅】(2)“大梅田”構想 迷う駅前地下街…私鉄とタッグ、案内図 (2/2ページ)
「沿線人口が減る中、共倒れになっては意味がない。阪急、阪神と手を組んで梅田地区を発展させる」と北園氏は話す。阪急梅田駅周辺(茶屋町)と阪神梅田駅周辺(西梅田)は、これまで大阪駅で分断されていた。しかし、新しい大阪駅では南北の動線が確保され、行き来しやすくなることから「大梅田」として一体的に活性化できるといわれている。
「できることをどんどんやっていきたい」。JR西の佐々木隆之社長はこう強調する。私鉄各社とJR西は競合関係にあるが、「手が組めるところは組みたいという思いもある。まずは組めたことがうれしい」と本音を漏らす。
大阪駅の1日の乗降客数は約85万人だが、改修が完成する23年度には91万人に増えると予想されている。ただ、三菱総合研究所が今夏実施したアンケートによると、大阪圏在住者の大阪駅周辺への訪問回数は現在の年22.2回から5年後も22.1回とほとんど変わらない見込み。
JR西と私鉄による“大梅田構想”が第一歩を踏み出すなか、三菱総研の水嶋高正・主任研究員は「外国人観光客の誘致が大きなテーマになるだろう」と分析している。