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東京・築地市場で接触事故防止のため、中学生が発明した装置が使用されています。

フジテレビ系(FNN) 11月18日(木)17時55分配信

東京の築地市場で今、事故防止のため、馬のひづめを思わせる音の出る装置が使用されています。この装置は、当時中学生だった藤原 丸君が発明したもので、市場関係者の評判は上々だということです。

東京・築地市場では、多くの荷物や運搬用の車両が行き交っているが、今、1つの問題が持ち上がっているという。
多くの人や車が往来する築地市場では、小型運搬自動車が荷物の運搬に使われている。
問題となっているのは、新型の小型運搬車。
築地市場では、二酸化炭素(CO2、2は下付き数字)削減などのため、小型運搬車をガソリン式から電動式に切り替えているが、電動式は、ほとんど音がしないため、歩行者が気づかないことなどから市場内で接触事故が頻発している。
その解決策として、あるものが使われることになった。
小型運搬車から聞こえてきたのは、人込みの中でもよく聞き取れる、馬のひづめを思わせる音。
音の出どころは、タイヤにつけられた装置だった。
実はこれは、2009年にFNNのスーパーニュースで取材した発明品の進化したものだった。
発明者は、当時中学生だった藤原 丸君。
タイヤの遠心力を利用し、回転することで、中の玉が行ったり来たりしてカチャカチャと音が鳴り、高速回転になると、玉が外側に張りつき、音が出なくなる。
これは、低速走行時に音が少なく、歩行者が気づきにくいハイブリッド車のために考案したもの。
今回、藤原君を訪ねると、棒のようだった装置が、ひし形のような形に進化していた。
これを小型運搬車用にさらに改良したものが、築地市場で活躍することになった。
装置は、音が大きくなるように、中の玉も2個に増えていた。
築地では、これまでにも、接触事故対策として音楽を流すなどしていたが、「恥ずかしい」、「携帯電話の着信音のよう」などといった理由で、なかなか普及していない。
この装置は、音も特徴的、取りつけも簡単で、タイヤにはめ込むだけとなっている。
尾坪水産の柳瀬雅夫営業部長は「せり場なんかを走ってると、せり人も『来たな』って感じでわかってくれますね。どうしても朝なんかはガヤガヤしてますから、そういう面で、この音はいいと思いますよ」と語った。
また、来場者は、「音があるのとないのでは、やはり危機感というか、意識がそちらに向くというのがある」、「音の大きさはちょうどいいと思います。不快な感じもしないし」、「聞こえたよ!」、「(どんな音が聞こえた?)なんか、ガチャガチャって」などと話した。
市場関係者の評判は上々で、来場者にもしっかりアピールできている様子。
開発した藤原君の母親も、「びっくりしてます。こんなふうに展開するとは思っていなかったので」と話した。
しかし、藤原君本人は、ちょっと戸惑い気味だった。
藤原君は「ちょっと複雑な気分です。テスト段階なので、この先どうなるんだろうかというのはあります」と話し、すでにもっと先を見据えている様子。
築地で始まった新たな試みは、様子を見ながら取りつける台数を増やしていく予定だという。

最終更新:11月18日(木)19時49分

Fuji News Network

 
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