狙いは死刑回避?結婚サギ女・木嶋容疑者うつ薬服用か

2010.11.18

 首都圏の不審死連続事件で、昨年1月に死亡した東京都青梅市の会社員、寺田隆夫さん=当時(53)=に対する殺人容疑で警視庁に先月、再逮捕された木嶋佳苗容疑者(35)。この件がよほどショックだったのか、木嶋容疑者は現在、精神安定剤を服用しているという。一方、千葉県の男性が火災で死亡した事件にも関与した疑いが強まり、県警が殺人容疑で逮捕する方針を固めた。同容疑者はますます窮地に追い込まれている。

 昨年9月から今年2月にかけ、殺人、詐欺容疑などで7回逮捕された木嶋容疑者。

 寺田さんに対する殺人容疑で立件されるまでは、拘置先の埼玉県警川越署で、出される食事はほとんど平らげるなど健康状態は良好だった。

 ところが、9月下旬、「警視庁が寺田さんの事件で再逮捕」などと報道された直後から体の不調を訴え、精神安定剤の名前を具体的に挙げて要求しだしたという。

 捜査関係者によると、木嶋容疑者が求めたのはデパス、セルシン、デジレルの3種でいずれも専門医の診断と処方箋が必要。抗不安作用、鎮静作用があり、「主に初期段階の不眠症やうつ病患者に処方されることが多い」(医薬関係者)とされる。

 捜査関係者は「木嶋容疑者は拘置以前に処方を受けた過去があったようで、薬剤の処方自体はすんなりと通ったようだ」とし、「寺田さんの事件は自殺として捜査が終結し、証拠もすべて処分された。そのことから逮捕はないと踏んでいたようで、再逮捕を報じた記事に動揺した可能性がある」とみる。

 ただ、木嶋容疑者を知る関係者は「その程度で動揺するような性格ではない」とも明かし、「いずれ訪れる一連の公判に向けて精神的に不安定な様子を装い、減刑をもくろんでいるのでは」と話している。

 一方、昨年5月、千葉県野田市の無職、安藤建三さん=当時(80)=が、自宅の火災で死亡した事件で木嶋容疑者が関わった疑いが強まり、千葉県警は殺人容疑で逮捕する方針を固めた。

 焼け跡から季節にそぐわない七輪、練炭を使用した形跡がみつかるなど不審な点が多く、県警が殺人事件を視野に入れて捜査していた。

 安藤さんの件が加わると、殺人容疑での立件は3度目。まさに絶体絶命だ。

 

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