思いやり予算:全額特別枠計上に米政府が強い懸念

2010年9月20日 21時22分

 防衛省が11年度予算の概算要求で、在日米軍駐留経費負担(思いやり予算)の全額を「特別枠」に計上したことについて、米政府が事前に日本側に強い懸念を示していたことが19日、分かった。特別枠は公開の場で優先順位をつける「政策コンテスト」で配分が決まるため減額される可能性があり、今後の日米交渉に影響を与える可能性もある。

 思いやり予算を巡っては、来年3月末に光熱水料などの負担を定めた特別協定の期限が切れるため、日米間で見直し協議を始めている。8月19日にワシントンで開かれた外務・防衛当局の審議官級協議では、思いやり予算や米軍普天間飛行場の移設問題について議論。この際に日本側から特別枠で思いやり予算を計上する考えを説明したところ、米側が強い懸念を示したという。ただ、日本側は方針を変えることはなく、8月末に全額1859億円を特別枠に計上した。

 両政府は今後、22日に東京都内で課長級協議、10月上旬にはワシントンで審議官級協議を行い、さらに調整を進める予定だ。【仙石恭】

top
文字サイズ変更
この記事を印刷

PR情報

アーカイブ一覧

 
共同購入型クーポンサイト「毎ポン」

おすすめ情報

注目ブランド