裁判員:経験者と弁護士らが初の交流会

2010年9月20日 21時54分

 裁判員経験者有志と弁護士、元裁判官らが設立した市民団体「裁判員経験者ネットワーク」は20日、東京都内の大学で裁判員の経験を語り合う初めての交流会を開いた。出席した経験者らからは「どこまで裁判のことを話していいか分からず、家族に貝になっている」「刑務所にいる元被告に手紙を書きたい」などと声が上がった。

 体験を語り合うことで経験者の心理負担を軽減し、制度改善にも役立てようとネットワークが企画、牧野茂弁護士が司会を務めた。参加した経験者7人は「最初から最後まで番号で呼び合った」などと体験を打ち明けた。「同じ裁判の経験者にもう一度会いたい」との要望も多かった。

 交流会後の会見で、東京地裁の殺人未遂事件で裁判員を務めた女性(37)は「被告の更生を気にしているのが自分だけではなく、他の裁判員も同じと分かってほっとした」と話した。各地で講演活動にも取り組む水戸地裁の裁判員経験者、高須巌さん(55)は「ざっくばらんに話せて本当に良かった。気持ちが楽になった」と語った。

 ネットワークは今後も各地で交流会を計画している。問い合わせは事務局(03・6912・0868)まで。【伊藤直孝】

top
文字サイズ変更
この記事を印刷

PR情報

アーカイブ一覧

 
共同購入型クーポンサイト「毎ポン」

おすすめ情報

注目ブランド