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[22794] とわのこぬこ 【現実→リリカル世界でちょっと変わったただのこぬこ】
Name: uyr yama◆157cb198 ID:84759a7e
Date: 2010/11/08 22:16

 身体中が痛い。

 呼吸をするのも辛いほど。

 いいや、それこそ、生きる事が辛くなるくらいに、身体が痛い。

 痛みのせいなのか?

 視界がぼやけて何も見えない。

 耳鳴りが酷く、聞こえてくる音はザーザーといった異音だけ。

 だから周りがどうなっているのかもワカラナイ。


 ああ、死ぬのだな……

 あともうちょっとだったのにな……

 苦節20ウン年。年齢=彼女イナイ歴から何とか脱し、ようやく、ようやく童貞を卒業できそうだったのに……っ!

 クソっ、クソっ、クソっ!!


 腹立たしさと無念さで、気が狂ってしまいそうだ。

 だけども、まあ、仕方ないか……


 傷だらけで血塗れな青年は、そこで生きるのを諦めた。

 彼は諦めが速いのだ。

 泣いてすがる恋人と、青年に突き飛ばされて呆然としている少女と、その少女の母親が申し訳無さそうに、ありがとう、ありがとう、と何度も頭を下げていた。

 でも、耳鳴りが酷い青年の耳には届かない。


 「クソ、マジで痛ぇよ……」


 吐き捨てられた悪態は、恋人の嘆きの慟哭のせいで誰の耳にも届かない。

 それでも、今わの際の奇跡なのか、青年の視界がクリアに広がった。

 耳鳴りがサァーっとひいて、全ての声が聞こえる様になった。

 青い、青い、どこまでも青い空だ。

 ざわめきと、嘆きの慟哭が、それら全てを台無しにしてたけど。

 視線を巡らせる。

 涙と鼻水まみれの恋人と、真っ青にしているトラックの運転手。

 そして、黒い子猫。


 「生まれ変わるなら、ぬこがいい」

 「バカっ! なに……なに言ってんのよぉっ!! って、ぬこって言い方止めなさいってあれだけ言ったでしょ!? オタク臭いのは止めろってアレだけ……」


 泣きながらそう言う恋人に、青年は最期の力で笑ってみせた。



 「お、まえの、そういうトコが、大嫌いなんだ。だから、もう、別れようぜ。そして、さっさと、俺のことな……か、わす……ちま、え……」


 死に際に格好つけるのは、漢のロマン。

 満足だ。これ以上ないくらいに満足だ。

 これで童貞捨てられてたら、言う事なかったんだけどな~。


 そこで、青年の命の鼓動が止まった。


 「ばかぁーっ!!」


 だから恋人の嘆きの絶叫は、青年の耳には届かなかった。


















 次に気がついたとき、やっぱり目は見えなかった。

 それでも本能なのかな?

 暖かい何かにすりよって、必死にかぶりついた。

 周りにも、自分と同じ何かが一杯いる。

 なー なー みぃー みぃー

 ああ、この声は、ぬこ だ!

 いや、もしかして、自分もぬこなのではなかろうか?

 そういや、死ぬ直前に思ったなー。

 生まれ変わるなら、ぬこがいいって。

 そう考えながら、ぬこは兄弟だか姉妹に負けないよう、必死にお母さんネコのおっぱいをちゅーちゅーする。

 人間じゃなくなったのはショックだけども、これからのぬこ生、必死に生きる為にはおっぱいが必要なのだ!



 元青年……現ぬこはやっぱり諦めが速かった。

 人間としてのプライドをあっさり捨てて、ぬこになったのだから。




 ぬこは今日からぬこになる。

 ネコではなくて、ぬこ。

 彼女が言ってたではないか。

 ネコをぬこと呼ぶのはヤメロって。

 オタクみたいだからヤメロって。

 だったらぬこはぬこになろうと思う。

 世の紳士たちの為にも、ネコではなくぬこに。

 そうすれば、もう、オタクだとバカにされないのだから……


 ぬこが自分をぬこだと言っても、しょせんはネコなんだと分かっていない。

 そんなぬこは、お腹いっぱいオッパイを吸って、ふぁ~と大きく欠伸をしたあと、兄弟姉妹に囲まれながら、暖かい眠りにつくのだ。




 さあ、アナタの望みはかないました。

 どうか、今度は幸せに……
















 一人称と3人称がいい具合に混じった書き方の練習です。



[22794] にー
Name: uyr yama◆157cb198 ID:84759a7e
Date: 2010/11/03 16:13
 ぬこは目の前の光景に、目をキラキラさせた。

 ぬことして産まれ落ちて以来、初めて目にした人の文明。

 小高い丘の上から見たその光景は、前世の人間だった頃の郷愁を、否が応にも思い越されるからです。


 「みゃ~う」「みー」「みゃう」「みゃん」「なーなー」


 さあ、行くのだ!

 っと、ぬこのきょうだい達はぬこを急かしました。



 ぬこを置いて、いつのまにやら立派な大人の猫に成長したぬこのきょうだい。

 でもぬこは、いつまで経ってもこぬこのまんま。

 きょうだい達は、みんなみ~んな立派な成猫になったのに。

 そうして一匹、また一匹とママネコさんの下から巣立っていくきょうだいたち。

 本当だったらぬこもきょうだいたちと一緒に巣立つはずだったのに、ママネコも、きょうだいネコも、ちっちゃいぬこが心配で仕方ありません。

 だからぬこはママネコとずっと一緒。

 ぬこが産まれた春の季節から、とっても暑い夏に変わり、色鮮やかな秋に変わり、白い死神が吹き荒ぶ冬になり……

 そうして再び春になったある日、ママネコの下から巣立ったきょうだい達が、ぬこにとっての優しい世界を見つけ出し、こうして此処へと連れて来たのです。

 この世で最も猫にとって安全だろう、海鳴の町こそ、ぬこにとっての安息の地となると信じて。

 ぬこは子供の両手に納まる程度の身体をピョンと跳ねさせ、きょうだいと、そして大好きなママネコの方をジッと見ます。


 「にゃーう(ぬこ、アナタの巣立つ日が来ました)」

 「なーぅ?(なに言ってんの?)」


 ……前世が人間だったせいでしょうか?

 ぬこは猫語が分かりませんでした。

 それでも雰囲気的に何を言ってるのか分かってるのでしょう。

 小さな小さな両のお目々に涙がいっぱい。

 立派な成猫になったきょうだいたちに、ふわふわモコモコの頬で、すりすりと頬ずり。

 最後にママネコの鼻先をペロリと舐め……坂を一気に駆け下ります。


 精神が完全にこぬこになった、前世が人間で、今はこぬこのぬこ。

 きょうだいとママネコが心配そうに見守る中、コテンと足を引っ掛けて、


 「みゃうっ!?」


 毛玉のようにころころころと、人間の町へと転がり落ちていきました。


 「「「「「「にゃーうっ!?」」」」」」


 思わずぬこに駆け寄りそうになったきょうだいとママネコたち。

 でも、


 「みゃうみゃうみゃ~うっ!」


 ぬこの結構余裕そうな鳴き声に、足を止め、後ろを振り向きます。


 「「「「「「にゃんにゃんにゃーん!」」」」」」


 一斉に別れの一声を上げると、「みーうっ!」ぬこの鳴き声を背に猫の世界へと帰っていきました。


 さようなら、ぬこ


 猫たちの、別れの言葉……

 猫の……野生の世界は厳しい。

 もう、会う事はないだろう、きょうだいとママネコ。

 ぬこは泣きながら転がり、そして……


 ひゃっほー。人間ごはんがぬこを待ってるぜー!


 あっさりと気分を変えました。

 ……ぬこは、諦めが速く、気分の入れ替えも速いのです。


 そうして、ぬこになって初めてのアスファルトに、ぬこになって初めての海の香り。

 ぬこになって初めての人間に、ぬこになって初めてのひとりぽっち……



 とわのこぬこの冒険が、こうして始まるのでした。




 なーう なーう にゃん にゃん にゃん みゃう!



 ぬこの鳴き声が、海鳴りの町に響きます。






 ぬこはそろそろ人間の食べ物が恋しいです。

 ネズミやスズメがご馳走な生活もいい加減に疲れたし。

 ああ、魅惑のジャンクフード……

 待ってろ! コンビニ!

 待ってろ! カップラーメン!!



 ぬこは、自分がぬこだって、覚えてるんでしょうか?

 ぬこが行っても、コンビニでカップラーメンは買えませんのにね。













 おとぎばなし風、他人称の練習



[22794] みー
Name: uyr yama◆157cb198 ID:84759a7e
Date: 2010/11/03 17:03


 むかーしむかし、海鳴の町に一匹のこぬこがおりました。

 そのこぬこ、


 リンカーコアを持ってたり、気を操って最強ぬこだったり、

 はたまたジュエルシードの力でミュータント化したり、

 いやいや、それどころか死にかけて使い魔化したり、


 なーんて、いっさいない、普通だけどもちょっと変わったこぬこ。


 ぬこは海鳴の町に入るなり誓います。


 ぬこは、町に生きる立派な野良ぬこになる!

 ママネコやきょうだいに負けない、立派な野良ぬこになるのだ!


 ととととと……

 立派な野良ぬこを目指すぬこが、海鳴の町を短い足で疾走します。


 目指すはコンビニ。人間ごはん!


 ……そう、こんなちょっと変わった とわのこぬこ のお話が、海鳴の町で始まります。
















 通りすがりの人々が、ほんわかした表情で見ている黒い毛玉。

 ちょこんとコンビニの前に座る様が、とっても愛らしい。


 「みゃう……」


 でも、悲しげに鳴いています。

 ぬこの目の前の建物からは、とても好い匂いがしてくるからです。

 お腹がきゅ~って鳴るのに、ぬこはその建物の中に入ることが出来ません。


 カリカリ、カリカリ……

 「にう~、にう~」


 悲しげに泣きながら、入り口の扉に爪を立てるぬこ。

 おでん、にくまん、お弁当……

 数々の魅惑の商品がそこにある。


 でもぬこはぬこだ。


 人ではないから入れない。

 いいえ、入ることが出来たとしても、中の商品を買うことは出来ないのです。

 それに、建物の中の人間が、煩わしげにぬこを睨みます。

 ぬことして生を受け、初めて感じる人間の負の感情。

 ビクンっ! 背中と言わず、全身が総毛立つ。

 ぬこは後ずさるようにして数歩後ろに下がると、次の瞬間にはピューっと一目散に逃げ出しました。


 「みゅあ、みゃうみゃうみゃー(怖ぇー、人間怖ぇー)」


 ぬこは忘れていたのです。

 自分がただのぬこだって。

 力もお金も何もない。ただのぬこだって。

 
 ぬこは寂しげに周りを見ます。

 視界は低く、地面に近い。

 今までは森の中で、周囲には猫だけだったから気にしませんでしたが、やっぱり人とぬこは違いました。

 ぬこであると決めてはいましたが、まだまだ心の奥底では人間だと思っていたのです。

 でも、ぬこは強い子です。

 たとえ力がない とわのこぬこ でも、心の強さだけは誰にも負けない。


 だから、「にゃん、にゃう(ま、いっか)」と、やっぱりあっさりと気分を変えました。


 果たして、コレは心の強さなんでしょうかね……?


 それはともかく、ぬこはお尻ふりふり、しっぽフリフリしながら歩き出します。

 ぬこはお腹が空いてるのです。

 小さい身体でも、いっぱい食べるぬこ。

 死の冬を乗り越えただけあって、一日二日程度食事を抜いても死にはしませんが、このままでは力が出なくなって狩りが出来なくってしまうのです。


 ……今はもう、ぬこを守り、ぬこのためにご飯をとって来てくれるママネコはいません。


 ぬこは全部自分の力でご飯をゲットしないといけないのです。


 と、その時でした。

 ぬこの身体が大きな影に覆われたのは!

 マズイ! ぬこは大慌てで逃げ出そうとします!

 ぬこは食物連鎖的に結構下の方に陣取ってますから、自分よりも身体が大きい獣や、空を飛ぶ猛禽類とかカラスなんかに襲われたらひとたまりもありません。

 だからダッシュしようと足に力を入れた瞬間、


 「腹が空いているのか?」


 久々に人間の言葉を聞きました。

 ぬこは恐る恐る後ろを振り返ります。

 ズボンは黒、服も黒、髪も黒ならば瞳の色も黒。

 全身黒ずくめの高校生位の少年が、むっとした顔でぬこを見下ろしています。

 ぬこは猫の言葉は分からなかったけど、やっぱり人間の言葉は分かるんだなと思いながら、「なー」と一声鳴きました。

 すると少年はコンビニの袋の中から缶詰を取り出し、パカッと開けて、ぬこの前に差し出します。

 缶詰には、猫まっしぐら! と書いてあるのがぬこには読めました。


 「にゃう?(食べていいの?)」


 ぬこは不思議そうに鳴きます。


 「ああ、いいぞ」

 「みゃう?(ほんと?)」

 「ああ、ほんとのほんとだ」

 「なーう、なーうっ!」


 元人間としてのプライドがまったくないぬこは、喜んで缶詰に顔をつっこみ、がふがふ、がふがふ、と一心不乱に貪ります。

 初めて食べる猫缶は、思っていたよりもずっと美味しく感じられました。

 それがぬこだからなのか、元々美味しいものだったからなのかは、ぬこには分かりません。


 「乳離れは済んでたか……ミルクと猫缶、どちらがイイのか迷ったが、よかった」


 少年のむっつりとしたしかめっ面が、ふんわり柔らかく笑みました。


 げふっ
 
 ぬこは全部食べ終わると、小さくゲップします。

 そうして前足で顔をごしごししたあと、少年に「みうっ!」元気良くお礼しました。


 そして気づくのです。


 「にゃうん?(どうしてぬこがお腹が空いてるのを知ってたの?)」


 すると少年は言います。


 「コンビニの前で鳴いてただろ?」

 「なーう?(それだけで?)」

 「ああ」


 少年は言葉少なくそう言うと、ぬこが食べた猫缶をコンビニ袋に戻し、踵を返しました。


 「じゃ、またな」


 ぬこに背中を向け、手を小さくひらひらさせます。

 それはさよならの挨拶。

 でも、ぬこは……


 ぬこは、この黒いのをごしゅじんに決めた。

 無愛想でちょっと怖い目つきだけど、きっと優しい人だとぬこセンサーが告げるから。


 もう立派な野良ぬこになるなんて誓い、すっかり忘れてます。

 ぬこはぴょこぴょこと、短い足で必死に少年の後を追いかける。

 そんなぬこに困った少年は、ぬこを抱き上げ視線を合わせると、


 「家は飲食店なんだ。だからお前は飼えん」


 そうはっきりと告げるのです。

 でも、ぬこはそのまま少年の身体によじ登り肩に到ると、しっかとしがみつきました。

 そうして少年の頬に何度も頬ずりして、


 ごしゅじんに、ぬこをもふる権利をあげよう!

 なんだったら、肉球ぷにる権利でもいいぞ!


 少年は大きく、「はぁ~」っと溜息を吐くと、疲れたように自宅へと向います。


 「一応は母さんと父さんに聞いてみるが……」


 ダメだといわれたら、その時は諦めろよ?

 言外にそう言う少年に、ぬこは分かったと返事をします。


 「それでも、もしも許可がでたら、その時は妹のなのはと仲良くしてくれ。俺たちは、あの子に何もしてやれなかったから……」

 「にゃーう!」

 「俺は高町恭也、お前に名はあるのか?」

 「にゃう!」

 「そうか、ぬこか……変な名だな」

 「なーぅっ!」


 ……ぬこは気づいているのでしょうか?

 少年と意志の疎通が出来てることに。

 まあ、気づいても、気づかなくても、ぬこはぬこ、なんですけどね。
































 原作とらは3でも、恭也は道端で出会った猫に餌をあげるために、コンビニに行ったりしています。
 ちなみにその猫、後に自分の子供を恭也に見せるエピソードがあったりなんかして、とってもホンワカです。

 あっ、このあとは一週間ほど更新はないですんで、よろ。



[22794] 閑話(ぬこ未登場)
Name: uyr yama◆157cb198 ID:84759a7e
Date: 2010/11/05 16:05
 一週間後とか言いながら、次の日に投下する恥知らずな俺w















 私立聖祥大学付属小学校は一年生の教室で、一人の金髪美少女が窓際の席に座ってます。


 「はぁ……憂鬱ね……」


 重い空気を肺から出し、言葉通りに憂鬱そう。

 頬杖をつきながら、とても小学生とは思えない哀愁漂う瞳で、窓の外を見ていました。


 「どうしたの、アリサちゃん」


 つい先日、その金髪美少女、アリサ・バニングスの友達となった月村すずかが、心配そうに声をかけます。

 アリサは憂鬱そうな表情を隠すことなく、将来は大和撫子な美人になるわね、この子……と思いながら、


 「ちょっとね……」


 そう言って、手をひらひらさせます。


 「話せないことなの?」

 「別に……ただ、ちょっと捜してるヤツが見つからないのよ」


 それだけ言うと、重い息をハァ~っと吐き出し、話はこれでお終いとばかりに再び外を見ます。




 アリサには、前世の記憶がありました。

 ちなみにアリサ・ローウェルな前世ではありません!

 あんなトンデモ悲しい平行世界な前世ではないのです。

 ちょっと、近いけど……


 それはともかく、アリサは前世で一人の青年とお付き合いをしていました。

 特に際立った才能がある男ではありません。

 イケメンだった訳でもありません。

 それでも、前世の彼女は彼のことがとても大好きでした。

 IQ180オーバーの超絶美人にして、絶対無敵のお嬢様!

 群がる男は彼女の背後関係と容姿にメロメロです。

 でも、彼は違った。違ったのです!

 どう違うかと聞かれれば困りますが、とにかく違いました。

 そんな彼のことが、アリサは好きで好きでどうしようもありません。

 だからアリサは、奥手でオタクな彼を押せ押せで口説き落とします。

 彼女はツンデレな強気っ子でしたが、流石に年齢が20オーバーなだけあって、こういう時は積極的でした。

 押せ押せアリサに彼は目を白黒させてしばし呆然としたあと、ひゃっほー、これで年齢=恋人イナイ歴から卒業だぜ! なんて言いました。

 アリサは頬を引き攣らせましたが、まあ、これからの教育しだいよね? なんて思いながら、にっこり笑います。

 彼は何かと言うと、脱☆童貞なんて叫ぶおバカさんではありましたが、言ってることと裏腹に、ガツガツ身体を求めようとはしません。

 今迄彼女の周りに居た男たちとは矢張り違います。


 ああ、やっぱりコイツにしてよかった。


 アリサは幸せでした。あの日までは……

 ある日、彼は子供を庇ってトラックに跳ねられ死んでしまうのです。


 ……アリサは泣きました。

 いっぱいいっぱい泣きました。

 泣いて、泣いて、泣いて……そうして彼の最期の言葉を思い出します。



 お前の、そういうトコが大嫌いなんだ。だから、もう別れようぜ。そして、さっさと、俺のことなんか、忘れちまえ。



 カッコつけ過ぎなのよ、バカっ!

 私は絶対にアンタのことを忘れたりなんかしないからっ!

 ……でも、そうね。キチンと、アンタ以外の誰かと、幸せになってみせるわ。

 だから、だから今だけ……は、泣い、ても……いいよ、ね……


 最後にもう一度だけワンワン大泣きしたあと、彼女は立ち直ります。

 だけど、世界は彼女にとって、とても厳しかったのです……

 資産家の親を持つ彼女は、ある日、親の商売関係のトラブルに巻き込まれ、誘拐されて、そのまま殺されてしまいました。


 アリサは首を絞められ、意識が遠のきます。



 ああ、死ぬんだ、私……

 こんなんだったら、アイツにさっさと初めてをあげればよかったな。

 なのに、私ったら……

 ……会いたい。

 アイツに、会い、たい……

 会って、今度こそアナタと……







 次に気がついたとき、彼女は赤ん坊になっていました。

 アリサは長い長い赤ん坊生活のなか、思ったのです。

 これはきっと、神様がくれたチャンス。

 もう一度、アイツと出会い、今度こそ幸せになるための……


 そうでも思わなければ、赤ちゃんなんてやってられなかった、なんてことは秘密です。








 「……サちゃん、アリサちゃん!」

 「ふえっ!?」


 物思いにふけてたアリサは、突然に身体をがくがく揺さぶられました。

 アリサを揺さぶっていたのは、すずかと同時期に友達になった高町なのは。

 ツインテールをぴょこぴょこさせる、笑顔が物凄く可愛い女の子です。

 前世では友人がまるで居なかったアリサは、すずかと、なのはがとても大切です。


 「ねえっ! きちんと聞いてよ!」

 「なによ、もう……」

 「あのねあのね、昨日うちにねっ、ちっちゃいこねこさんがきたのっ」


 なのはは手をばたばたさせて、その子猫がいかに可愛らしいか説明します。

 すずかは猫派なので、なのはが仲間になったことが嬉しいみたい。

 でも、アリサは犬派です。

 猫も好きですが、どうも彼がぬこぬこ言ってたのを思い出して、ちょっとイラッとする。

 なんせアノばか。可愛い恋人ほっといて、猫ばっかり可愛がるヤツでしたから。

 まあ、逆恨みってやつですね。

 でも、それはなのはの家にきた子猫には関係のないこと。

 アリサは首をぶんぶん振って気を取り直すと、


 「んじゃさ、今日はなのはんちであそぼっか?」


 今日は丁度良いことに、塾とお稽古事はありません。

 すずかはあるみたいでしたが、夜からなので嬉しそうに頷きます。

 そして、なのはも……


 「うんっ!」


 元気の好い返事です。

 そして、再びどれだけ子猫が可愛らしいかを語り始めました。

 楽しそうに聞くすずかと、ちょっと呆れ気味のアリサ。

 そんなアリサは、なのはの話を聞いてるうちに、ふと思い出します。


 生まれ変わるなら、ぬこがいい


 あのバカの言葉です。


 まさか、ね……

 でも、もしそうだったら、どうしよ?



 アリサとぬこの再会まで、あともう少し……


 ……でも、お互いに気づくんでしょうか?



 「でねでね、お名前は、ぬこちゃんって言うのっ!」


 ぶーっ! と思い切り吹き出したアリサは、わりと早くに気づくかもしれませんね。


 「あ、アリサちゃん!?」

 「どうしたの? 大丈夫?」

 「あ、はは、は……だ、大丈夫よ、大丈夫。そんな訳ないんだからっ」

 「なにがなの?」

 「なんでもないわよ!なんでもっ!」





































 

 主人公がただのぬこだって、みんなキチンと理解してるよな?

 人間にメタモルフォーゼで、アリサとちゅっちゅっなんてないんだからなっ!

 大体、ヒロ……って誰だよおまくぁwせdrftgyふじこlp


 この作品自体の年齢的な設定。(原作とは関係なしに、この設定)

 ぬこ 1さい
 ごしゅじん 高校2年生(とらは的な意味で一年留年)
 月村 忍 高校2年生
 高町美由希 中学3年生
 高町なのは 小学1年生

 その他は、なのはの年齢に合わせて考えろっ!



[22794] 高町ぬこ はじまります
Name: uyr yama◆157cb198 ID:84759a7e
Date: 2010/11/08 22:17





 しろーが家業の喫茶店に、みゅーが学校に、ごしゅじんがなのはをバス停まで送り、そのまま学校へ、最後に桃子さんが家の戸締り。


 人の気配が無くなった高町家で、ぬこの時間がのんびりとすぎていきます。

 柔らかいふかふかの座布団の上にちょこんと座り、視線の先はテレビ。


 ぴっぴっぴっぴーんっ!


 お昼の時報が鳴りました。

 テレビからタモさんが現れ、ぬこは懐かしそうに目を細めます。

 でも、ぬこはぷにぷにの肉球で器用にリモコンのスイッチを押してテレビを消しました。

 わくわくお昼ごはんの時間だからです!


 「なーう! なーうっ!!」


 桃子さんがお出かけ前に用意しておいてくれた、お昼ごはんの有る場所へと駆け出すぬこ!!


 焼いた鮭の切り身にちくわとお米のご飯。

 夢にまでみた人間ごはん!

 ぬこは「みゃ~ぉ!」と満足そう。

 正直、ぬこはあまり期待していませんでした。

 本来、塩分は猫によくないからです。

 ですから鮭の切り身なんて出てくるワケがありません。

 だけども、ぬこのごしゅじんである恭也は言いました。


 「塩分は控えめで、出来るだけ俺たちと同じ物を食べさせてやって欲しい」


 恭也の言葉に、桃子さんは嬉しく思いました。

 だって、今までお願いなんてされたことなかったんだもの。

 だから桃子さんははりきるのです!

 猫に塩分は必要ありません。

 内臓に負担をかけるので、与えない方がいいのです。

 ですが人間のごはんは塩分が大量に含まれています。

 でも、桃子さんはやりました!

 見かけぬこが喜び踊る人間ごはんですが、中身はまるで違うのです!!


 ぬこはそんな桃子さんの工夫と苦労も知らず、久々に食べるちくわとお米にご満悦。

 焼いた鮭の切り身も、骨と皮も残さず、


 はぐはぐ、はぐはぐ……

 あむあむ、あむあむ…… 


 ぺろりとぜーんぶ食べました。

 最後に猫ミルクをいっき飲みして、けぷっとげっぷ。

 そうして、とことこ歩き出す。


 まんまるまっくろなミニぼでーに、ちっちゃいぼんぼんみたいなしっぽと、短くぶっとい4本の足。

 そしてなんでかお腹の一部分だけが真っ白なぬこは、高町家で最も日当たりのいい場所、
 お庭へと続くベランダの板張りで、この家のぼすである桃子さんが敷いておいてくれたタオルの上に寝そべった。

 そよそよと吹く風が、ぬこの柔らかい体毛をふわり撫でさする。

 ぽかぽか陽気にその春の風はとても気持ちよく、うつら、うつらと夢心地。とても、しあわせな気持ち。

 昨夜ぬこは、ぬこになって以来、初めてと言っても言いくらいにゆっくり眠れました。

 まだ目もあまり見えず、耳も全然聞こえない頃ならともかく、それなりに世界が解り、はっきりとぬこだと自覚して以来、初めて……


 昼、獣の鳴き声に恐怖し、夜、風に擦れる草の音でビクンと目を覚ます。


 だって、ぬこは犬が怖かった。

 だって、ぬこは狐が怖かった。

 だって、ぬこはトンビが怖かった。

 だって、ぬこはフクロウが怖かった。

 だって、ぬこはカラスが怖かった。

 だって、アライグマに襲われたときなんて、ぬこは死を覚悟したぐらい怖かった。

 だって、だって、だってだってだってだって……


 でも、もう怖がる必要はなくなったのです。

 安息の地を、手にする事が出来たから。

 ママネコときょうだいが望んだ、ぬこにとっての安全な場所。

 ぬこは確かにそこに辿り着いたのです。


 さあ、ぬこ。アナタはこれからどうするの?

 
 「みゃう?」


 そうだね、ぬこ。

 ぬこは、そんなのなーんも考えてないものね。

 だって、ぬこはぬこだもん。



 今も学校から駆け足で帰ってくる、ちびっこモンスターの脅威も知らず、ぬこはママネコと、きょうだいの夢を見る……


 ぬこは、もう大丈夫だから安心して。

 これからは、ごしゅじんに寄生して生きる、立派な飼いぬこになるからさ……









[22794] む……
Name: uyr yama◆157cb198 ID:84759a7e
Date: 2010/11/18 17:09


 高町家のお庭に面する板張りで、ふわふわのタオルに包まって眠るぬこ。

 ぐでーっとお腹を見せて眠るその姿は、とっても愛らしく。

 なのはは手をにぎにぎしながら悶えます。


 「はにゃ~、ぬこちゃんかわいい~」


 いいえ、なのはだけじゃありません!

 なのはの友達のアリサとすずかもメロメロです。

 時折、ぴすぴす鼻を鳴らし、「みぅ……」なんて幸せそうなぬこを見てると、こう胸が熱くなってしまうのです!

 これが、萌え……

 アリサとすずかはそう呟きました。


 「どんな夢見てるのかなぁ」

 「さあね。でもま、いい夢見てるんじゃない?」


 ふわふわタオルに顔をこすり付け、寝言なの? にゅあにゅあ小さく鳴いてるのを見たら、誰でもそう思っちゃう。

 ねぇ、ぬこ。

 あなたはどんな夢を見ているの……?
























 それは白い死神の季節。

 ぬこの全身が全部埋まってもまだ足りない程の雪。
 その上をてとてと走りながら、ぬこは冬の恐ろしさを心底味わっていた。

 人として生きてた頃には、こんなに恐ろしいモノだとは思わなかった。
 せいぜいが電車のダイヤが乱れたり、滑って転ばないように気をつけなきゃと思う程度で。


 まず、餌がない。

 むしろぬこが餌。

 それはどんな季節でもそうだけど、特に冬は餌が少ないから、必要以上にぬこは狙われるのだ。


 ほんとう、どれだけ狙われたことか。

 ほんとう、どれだけ怖かったか。

 なんせぬこはちっちゃい。しかも真っ黒なぬこは、白い雪の上でよく目立つ。


 だからぬこは、いつもてとてと真白の雪に、ちっちゃい足跡をつけて走ってた。

 食べられてたまるか! 死んでたまるか! と、必死になって走ってた。

 それでも!

 フクロウに狙われ、そのフクロウをママネコが逆に狩って。

 キツネに狙われ、ママネコが戦って追い返して。

 アライグマに食べられかけて、気づいたらママネコに傷口ペロペロされてた。 

 そうして寒い寒い一面の雪景色の中、死に掛けたぬこは、ママネコの暖かいふわふわもこもこのお腹のした。


 「にゃー」

 大丈夫?

 「みゃん、みゃうっ」

 だいじょぶじゃない……



 前世が人だったせいか、ぬこはママネコの言葉が分からない。

 でも、何となくは分かってた。

 きっと、ぬこを心配しているのだと、分かってた。


 「みゃ、みゃ……ん」

 ごめんなさい。ぬこ、ちっちゃくてごめんなさい。


 ぬこがいなかったら、ママネコはもっと楽に冬を越せたはず。

 だって、フクロウを狩れるくらい強い猫なのだから。



 「みゃう、みゃーお」

 いいからお眠りなさい、私の可愛いぬこ。

 いつかきっと、アナタは誰よりも強い猫になれる。

 その日を夢見て、お眠りなさい……


 「にゃ、にゃん」

 暖かい……ふわふわもこもこ、あった、かい……



 ぬこはママネコに守られるようにしながら、彼女の暖かい毛皮の下でぬくぬく、ぬくぬく。

 冬の凍りつくような風も、冷たすぎてむしろ痛い領域の雪も、ぜんぜん気にならない。


 ああ、ずっとこうしていたかった……

 ずっと、ずっと、ずぅーっと……

 だって、ぬこはママネコが大好きだから。

 でも、ぬこは決めていたのだ。

 春になったら、遅い親離れをするのだと。

 いつまでもママネコの傍に居る訳にはいかないのだ。

 だって、ここは野生の世界。

 ぬこと一緒にいれば、ママネコまで、



         死んでしまうのだ……



 でも、今だけは、ママネコの傍で甘えようとぬこは思う。

 あったか ほわほわ だいすき おかあ……さん






 ママネコは、ぬこが何を考えているのか分かっていました。

 だから自分の下から巣立っていった子供達に、ぬこにとって安全な場所を探すように命じたのです。

 なんでそんなコトが出来たんだって?

 あのね、ママネコは、この一帯を治めるヌシなんですよ?

 だれよりも、だれよりも強い、灰色猫。それが彼女。


 そんな私の子なのだから、アナタはきっと強くなる。

 きっと、きーっと、強くなる……


 でもぬこは、そんなママネコの期待もなんのその!

 あったか ぬくぬく ぽやや~ん っと、ママネコの体温に幸せまんきつ。

 だって、ぬこはずっとただのぬこのまんまだもん。
 






 




























 なのはも、すずかも、もちろんアリサも、ぬこのあんまりにも幸せそうな寝顔に、うっとりほにゃー。

 時間を忘れてただぬこの寝姿を見続けます。

 と、その時でした。


 「そうだっ!」


 なのはは何かに気づいたように叫びます。

 なのははぬこが大好きです!

 だからなのはは、ぬこに自分の宝物をプレゼントすることにしたのです!


 ツインツインな髪が歪なサイドテールになるのも気にせずに、なのはは自分の髪をしばるリボンをほどきました。


 「あっ、ダメ! なのはちゃん!!」
 「待ちなさい!なのはっ!!」


 アリサとすずかは、なのはが何をしようとしているのか分かりました。

 だから声を荒げて止めようとします。

 でも時既に遅し。

 なのははリボンをぬこの首に巻いて、きゅっ「にゃ゛っ」ぬこの断末魔です……


 子供の力。

 でもぬこにとってはもの凄い力。

 そんな力で絞められちゃったら、ぬこは夢から覚めず、ぞのまま新たな場所へと旅立っちゃいます。

 ぴくぴく、ぴくぴく……止まらない痙攣。そして、パタッと動きが止まりました。


 ……さようなら、ぬこ。

 また、会いましょう……

































 ぬこがお昼寝から目を覚ますと、そこは喧騒の真っ只中。

 何だか首が痛いのと、少し苦しい気がするけど、正直それどころじゃない。

 叩かれたのか、頭を痛そうにおさえてわんわん泣くなのはと、眉を顰めて怒り顔のごしゅじん。

 そんなごしゅじんに、見知らぬ少女が2人、平身低頭にぺこぺこ頭を下げていた。


 「なーぅ」


 ぬこが声をかけると、ごしゅじんはホッとした顔でぬこを両手で包み持ち上げた。

 ごつごつ堅い手の平だけど、ぬこはごしゅじんの手が大好き。

 ママネコには適わないけどな!


 「大丈夫か?」

 「みゃ?」

 「なんでもないならいいんだ。……なのは!」

 「あ゛い゛っ」


 泣きながら、それでもはっきり返事を返すなのは。

 ……いったい何があった、ごしゅじん?


 「悪いことしたら、どうするんだった?」

 「ごめんなさいするの……ごめんね、ぬこちゃん……」


 ……何を謝ってるのかさっぱりです。

 でも、ぬこは空気をキチンと読む好いぬこです。


 「にゃー」


 と一声優しくかけてあげるのだ。







 この日、なのはは初めて怒られた。

 もちろん、今までも小さい事で怒られたことは沢山ある。

 それでも、こんな風に怒られたのは、本当に初めてで。

 いつもいい子でいようとしていたなのはは、こうやって怒られることで、肩から余計な力が抜けた。


 なのはは好い事したつもりだったのに、結果的にぬこを殺しかけてしまったのがショックだったけど、それ以上に兄に怒られたコトの方がショックだった。

 でも、すぐに頭を撫でられて、優しく諭してくれる兄にとっても嬉しく思うのだ。

 だって、好い子でも悪い子でも、なのははなのはとして、きちんと見ていてくれる証拠だったから。

 そんな当たり前のコトに、なのは今まで気づかなかった。

 でも、もう気づいた。私は、このままでいいんだ、って。



 なのははこの日から、べたべたに兄に甘えるようになる。

 ぶらこんなのちゃんの誕生である。

























 「なあ、ぬこ」

 「みゃう?」

 「お前に頼んだこと、覚えてるか?」

 「にゃー」


 それは、なのはと仲良くしてという、とても他愛のないこと。

 当然、ぬこは覚えてます。


 「俺は、あの子に何もしてやってなかった。だからお前に頼もうとしたんだ。でも、それは逃げだ」

 「みゃう?」

 「俺が、俺たちが自分から動かないとダメだったんだな……」


 ごしゅじんの膝の上には、安らかに眠るなのはがいる。

 こんなの今までなかったことだ。

 なのはは、誰にも甘えない子だったから。

 でも、それは終わりを告げた。


 「お前のおかげだな。ありがとう、ぬこ」

 「にゃー?」


 ぬこは、ごしゅじんが何を言ってるのか、さっぱりわからん。

 でもま、いっか。

 だって、ごしゅじんも、桃子さんも、みゅーも、ついでにしろーも、みんな笑顔だし。

 そして、なのはも……


 「おにいちゃん……ぬこちゃ、ん……だい、す、き……」


 とっても幸せそうな寝顔だから。













 この世界を流れる大きな川。

 その流れが、この日変わった。

 変えた切欠となったのはぬこだったけど、それは本当にちっちゃなモノ。

 本当に本当に、ちっちゃな、きっかけ。


 「おやすみ、ぬこ」

 「にゃ、にゃん」おやすみ ごしゅじん
 


 優しい月の光が、ぬことごしゅじんを照らしていた。


































 オリキャラ設定


 ママネコ

 海鳴や国守台からちょっと離れた場所にある山の奥深く。
 そんな山深い森のヌシである、通常の猫よりもふたまわりほど大きい灰色の猫。
 ぬこを産む前は、天猫抜爪牙(笑)でツキノワグマと戦い勝利した。 
 後10年ほど生き延びることができたら、猫又どころかもののけ姫的なヌシになるかもしんない。
 深く考えてはイケマセン!


 きょうだい
 
 ママネコの下から巣立ったのち、各々住む森や山でボス猫となる。
 色は白だったり虎縞だったり。
 現在嫁さん候補がいたり、旦那さん候補がいたり。
 基本、普通のボス猫。猫を逸脱した存在ではない。
 海鳴や国守台付近に生息はしていないが、その地の猫に相談し、この地の【猫】のヌシである陣内美緒を紹介してもらって、ぬこの今後をお願いした。


 高町ぬこ

 前世が人間だったため猫の言葉がわからず、人間の言葉しか理解できない。
 ぬこの言葉自体は猫語wなんで、ぬこの言葉は猫たちに通じてます。
 ちなみにぬこの意思を感じ取れるのが恭也。
 KYOUYAではないはずだけど、ぬこの意志を感じ取れる時点でkYOUYAかもしんない。
 ちなみに小太刀でバリアジャケットを斬り裂いたりとかはない。
 もちろん、恭也がリンカーコアを持ってたりとかもない。
 あれ? いつの間にやら恭也設定に……



 ところで、こいつら本当に猫か? と思うかもしらんが、とらはの猫はこんなもんだw


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