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初の殺人審理 被告側争う姿勢

2010年11月18日

 青森市で昨年11月、自宅にいた一人暮らしの女性(当時82)を絞殺して現金やバッグを奪ったなどとして、強盗殺人や窃盗などに問われている同市岡造道2丁目、無職折笠照枝被告(69)の裁判員裁判の初公判が17日、青森地裁(小川賢司裁判長)で始まった。県内の裁判員裁判で殺人事件を審理するのは初めて。折笠被告側は罪名について争う姿勢を見せた。

 折笠被告は三つの事件で四つの罪に問われている。主な争点は昨年11月9日夜、宅配便の配達を装って同市造道3丁目の無職村林きみゑさん方に押し入った事件で強盗殺人罪が成立するかどうかだ。

 折笠被告は罪状認否で「金目当てに殺したわけではございません」と起訴内容を一部否認。弁護側は殺人と窃盗罪の成立が相当と主張した。

 冒頭陳述などで検察側は、折笠被告は事件当時、消費者金融などからの借金が計約500万円に膨らんでいたと説明。以前金品を盗んだ村林さん方から再びお金を取ろうと考えて村林さん方に押し入った。抵抗する村林さんを見て、捕まらずに金を手に入れるには殺すしかないと決意して殺害したと指摘した。

 弁護側は、事前に凶器を用意せず、現場にあったスカーフを使うなど犯行は衝動的で、殺害時に金品を奪うつもりがあったとは言えないと主張した。

 被害者参加制度を利用して法廷では村林さんの妹と弟が検察官の後ろに座り、審理を見つめた。

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