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6人全員が発言

証人尋問、被告人質問で

 米原市の汚泥タンクで昨年6月、長浜市今川町の会社員小川典子さん(当時28歳)が殺害された事件で、交際相手で殺人罪に問われた米原市坂口、会社員森田繁成被告(41)の裁判員裁判の第8回公判が17日、地裁であった。被告の取り調べに当たった主任検事の証人尋問と7回目の被告人質問があり、裁判員6人全員が発言した。

 午前は、逮捕当初から森田被告の取り調べを担当した松居徹郎・主任検事の証人尋問があった。

 松居検事は森田被告を否認のまま逮捕した根拠について、「被告の車に付いた血痕のDNA型が小川さんのものと一致し、6月10日夜から11日未明にかけ、アリバイがなかった」などと証言した。

 男性裁判員の一人が「(タンク付近に被告の車があったら、付着している可能性がある)大腸菌の検査はしたか」などと質問。松居検事は「そこまでできればよいが、及ばないところはある」と答えた。

 午後には被告人質問が行われ、森田被告が弁護側の質問に「警察での取り調べで脅された」などと話した。

 女性裁判員の一人から「交際相手の小川さんが、第三者にひどい殺され方をした気持ちは」と問われ、森田被告は「悔しさがあるし、(小川さんを)返してほしい。なぜタンクに落とす必要があったか、犯人に問いたい」と話した。

 坪井祐子裁判長が「犯人への憤りがあるなら、小川さんの死亡を知った後、なぜ10日から11日にかけての話を警察に伝えなかったのか」と問いただすと、森田被告は「そこまで考えなかった」と答えた。

 次回は18日、小川さんの遺族2人の証人尋問などがある。

2010年11月18日  読売新聞)
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