皆さんこんばんは、それともこんにちは、もしかしておはようございます?私は自堕落トップファイブという者です。フェイトにおける間桐慎二がメインで、彼がもっと地味だったらというテーマで書いています。彼の人を見下す態度が無くなり、もっと素朴ならどんなに良いだろうと思い書いた作品です。
作者はフェイトPC版を一度やった程度の知識なので細かい事は忘れました。また食い違いがある場合も同様です。ですのでフェイトをこよなく愛する方はどうか暖かい目で見てあげて欲しいと思います。
それから今までコメントを書いて下さった方々には深くお詫び申し上げます。チラ裏板で書いていて、皆さんの反応が良さそうなのでTYPE-MOON板に移民しました。そして最初の【ネタ・習作】の部分を削除しようとしたら間違って一話丸ごと消してしまったんですね。俺は一体何をやってるんだろう、と真夜中に吼えながらもう一度コピーアンドペイストで復活させたのです。
それから何が原因なのか分かりませんが、ひたすら文字化けのページに飛ばされるようになりました。良く分かんないけどとりあえず再起動しよう。そんな初心者根性で再起動を掛けた所、見事に小説が全て喪失していたのでした。本当にごめんなさい!!願わくば見捨てずに慎二と僕を見守ってあげて欲しいと渇望するばかりです。気を取り直してまた先に進めて行きたいと思います。
・・・
間桐慎二はいつも通り目が覚めた。彼の起床は何故かいつも通りで、彼自ら「どうして起きれるんだろう、人間って凄い」などと寝ぼけた事を考えていた。ボサボサの髪の毛をどうにか整え、朝食を一人で取っていると妹の桜が慌ただしく帰って来たようだ。彼女はいつからか衛宮君の家に花嫁修業に出かけるようになった。それでも僕の朝食のためにこうやって急いで帰って来てくれるんだ。
僕が食パンを生食いしているのを桜は大層ショックな顔で見ていた。え、もしかして今の僕ねずみ男とかそういうアレに見えるの?
「に・・・兄さん、ごめんなさい。私が帰って来るのが遅れたせいでそんな粗食に。」
酷いや、桜さん。超潤6枚切りの食パンに失礼ってものだよ。何たって超が付くパンなんだ。僕には計り知れないエネルギーが籠っているはずさ。超慎二、英語にすればスーパー慎二だ。う~ん弱そう。僕はそんな事を思いながら手をひらひら振り
「いやいや、朝早くから活動している妹の手間を省く事が出来て良かったよ。時間的に苦しいなら無理しなくても
「駄目です!そんな料理お爺様が許しても私が許しませんよ。」
「は、はい!」
これで僕が兄っていうんだから世の中不思議なものだよねぇ。彼女は衛宮君のもとでしっかり成長していっているんだ。兄としても嬉しいよ、うん。成長であれだけど、その、桜もうちょっと服大きいサイズにして欲しいかな。何か背徳的な何かが僕に湧いてきちゃうし。目のやり所に困ると言うか、ちなみにこれでも僕桜のお兄さんなんだけどね。
「・・・おはようございます。」
あら、ライダーさんが起きてらっしゃった。桜から話を聞くとどうも海外からわざわざ家庭教師としてお招きしたそうで。
「おはようございます、ライダーさん。僕はもう学校に行くのでまた夜に会いましょう。」
頷くライダーさんをしり目に、僕はライダーさんの視界から逃げるように出て行った。あの人ちょっと美人過ぎるんだよね。何か人間を超えた神々の作りし美の権化と言うか。まぁドキドキしていらぬ事言わないように出て行くのがベストな選択だと思うんだよ、うん。と言いつつ学校に行っても時間有り過ぎてやることないんだけどさ。あ、僕弓道部だし弓でも射ようかな。
・・・
結局道場に行ったものの鍵が掛かってて入れないし、わざわざ職員室に鍵取りに行くのもめんどくさいから教室に行った。僕は教室に向かいながらライダーさんの事をふと思い返した。
―――何であんなに無口なんだろう
基本挨拶以外に会話が成立した試しが無いんだよね。あ、もしかして英語の先生なのかもしれないな。髪の毛の色も日本人離れしてるし何よりモデル体型だし。僕はみだらな思考になりそうなので慌てて頭をはたいた。何だよ、モデル体型だしって、全然関係ないじゃんか。
それにしても桜が元気になって来たのは衛宮君とあのライダーさんのおかげだろうな。だってそれまで桜はいつも怯えたように暮らしていたんだ。とか言いつつ家にいるとちょっと元気無いけど。
ちなみにお爺様って言うのは臓硯っていうお爺ちゃんが一緒に家で暮らしてるんだ。何か死臭がするっていうか、気持ち悪いんだよねあの人。だから僕は極力関わらないようにしてる。その爺ちゃんが桜を溺愛しててさ、やっぱ桜も気を遣うんじゃないかと。それでちょっと桜も家の中では悄然として余り生気が感じられなかったんだ。何だか得体が知れないもんね、あの爺さん。
僕はこの通り地味でひ弱なもやし太郎だから、どうする事も出来ないんだけどさ。でもやっぱり爺ちゃんの嬉しそうに話す姿想像したら恐ろしい。桜が助けを求めて来たら手を差し伸べてあげようと思うけど、今の今までそんな事無かったんだよね。恩の押し売りや厄介事避けれるなら避けたいから、それならそれでいいけど。
そうやって僕が廊下を歩いていると
「よー、酢昆布じゃん、はよーっす!」
短髪で朝から元気な彼は川尻猛(かわじりたける)君だ。運動部の何かに所属していると言ってたな。興味無いから忘れたけど。何せスポーツが得意なんだよ。そして僕の事を度々酢昆布と呼ぶ。これは僕が昼休み眠気覚ましに食べていた酢昆布を見てツボに入ったらしい。彼曰く
「お前、その髪型で酢昆布・・・ククッ、ワカメみたいな髪でお前それ、どんだけ海藻が好きなんだよー。ダーッハッハッハッハ!」
との事らしい。もう僕にはさっぱり笑いどころが分からなかったので「食べる?美味しいよ。」というと更に抱腹絶倒していた。一体何なんだ。
そんな彼の服装はいつも通りずぼらで、今日も教育指導に絞られたと朗らかに話していた。生徒会長の眼鏡の誰だっけ、え~っと
「川尻、貴様またそのような服装で!校内の風紀を乱すなと何度言えば気が済むんだ。」
「まぁま柳堂、そうカッカしなすんなって。寺の息子はもっと泰然と構えにゃならんのじゃないのか?」
そうそう柳堂君だ、柳堂一成君。学校で屈指の堅物で知られる彼は、住職の息子さんだそうだ。僕の知識における住職は葬式以外ではスクーターで風俗に行くという偏った認識があるので別に尊敬はしてない。そしてふと見れば隣りに衛宮君も一緒だった。どうも今日は知り合いに良く遭遇する日だ。
「おはよう、川尻に慎二。川尻はともかく慎二、お前今日は早いんだな。」
「あーうん、何か家に居ても二度寝するだけだから。」
「ハハ、確かにな。」
「あ、衛宮君。いつも家の妹がお邪魔してごめんね。」
「ん、ああいや。寧ろ俺が助けて貰ってるくらいだし。逆に感謝しなきゃいけないくらいだ。」
衛宮君と会話を始める時いつも桜の話題をワンクッション入れるのが通例となっていた。ありがとう桜、地味な僕でも彼と話す事が出来るのは君のおかげだよ。衛宮君は神の手を持つスナイパーとして弓道部で名を馳せていた。
生徒会のたらい回しにされている彼だけど弓道部に置いてはもはやカリスマ的存在なんだよ。彼の純朴さ故か余り皆から注目を浴びてないようだけど、僕は彼を尊敬してるんだ。そんな衛宮君がなぜ弓道部を辞めたのかは、僕の中では学校の七不思議の一つになっている。どうもバイトが忙しいって言ってたけど。大きい家だし家賃高いんだろうねぇ。
隣りでは柳堂君と川尻君が仲良く言い争いをしている。もう日常風景なので全く気にならない。その隙を見て僕は衛宮君に弓道に付いて話を聞こうと声を掛けようとすると
「何だ遠坂ずいぶん早いんだな。」
と、学園のマドンナに普通に話しかけている。僕はもう美男美女のカップリングに慌てふためき戦々恐々とするしかない。僕は何も悪い事していないのに、いたたまれなくなってその場を後にするのだった。衛宮君はやっぱり凄いなぁ。遠坂さん何て見ただけで発情しちゃう僕では駄目だ。ちなみに遠坂凛さんって言うんだけど、この人は頭も良いしスポーツも出来るし日頃の行いまで良い人だ。
僕なんか視界にも映らないだろうけど、それでも目線がこちらに向くだけで卒倒してしまいそうになる。遠坂さんなんだから遠くから見ないと、何ちゃって。それでも見れて良かった、今日は良い事あるかも。
こうして僕は今日も健やかに学校生活を営むのだった。
―続く―
はい、どうも皆さん、こんばんは。初めてFateSS書いてみました。覚えている一番最初のシーンを用いて地味慎二を登場させてます。後川尻君はオリジナルですね。まぁ生徒Aと何ら変わり無い感じですけど、これから続けるようであればまた登場するかもしれません。
僕としては慎二がこんな感じなら心安らぐのになぁ、という思いです。声が無い分そこまでイラつかされる事は無いんですけどね。Fateやった方なら分かると思いますが、この話序章も序章、聖杯の欠片もありませんね。ていうかあの時点でライダーが居たのかどうかすら記憶が曖昧で申し訳ないんですが。
本日もこのような駄文をここまで読んで頂き誠にありがとうございました!(謝)