大阪で火災、男女死亡　西宮殺害事件で聴取予定の男性か

　１７日午後７時２０分ごろ、大阪市西淀川区出来島３丁目の集合住宅６階の一室が一部焼ける火事があった。大阪市消防局によると、室内で女性が意識不明の状態で倒れ、部屋の下の地上部分でも男性が心肺停止の状態で倒れており、いずれも搬送先の病院で死亡した。兵庫県警によると、死亡した男性は、同県西宮市で１２日に１級建築士の水田実さん（６２）と妻の輝子さん（６２）が他殺体で見つかった事件で参考人として事情を聴く予定だった男性（６１）と同一人物とみられるという。

　大阪市消防局などによると、火事のあった部屋にいたのは、この部屋に住む職業不詳の男性（６１）と６０代の妻とみられ、大阪府警が２人の身元の特定を進めている。捜査関係者によると、男性は妻を殺害してから飛び降り自殺した可能性があるという。市消防局によると、火事の直前、兵庫県警関係者から「（集合住宅から）人が飛び降りた」との通報もあったといい、大阪府警が関連を調べている。

　捜査関係者によると、兵庫県警が参考人として事情聴取する予定だった男性は、輝子さんと付き合いがあり、輝子さんの携帯電話に男性からの着信履歴もあったという。県警は１７日にも再び事情を聴く予定だった。

　現場は阪神電鉄なんば線出来島駅の南西約４００メートル。大阪市消防局によると、部屋の間取りは３ＬＤＫで専有部分は約５０平方メートル。焼けたのは玄関横の居室という。

　捜査関係者によると、水田さんと輝子さんは１２日夕、４階建ての自宅兼事務所の１階で、首や腹を刃物で刺されて殺害されているのが見つかった。輝子さんは同日昼に「夜に客が来る」と親族に話しており、県警が夫妻の携帯電話の着信履歴を分析するなど訪問者の特定を急いでいた。