ブレーブスの川上憲伸投手(35)が12日(日本時間13日)、球団支配下の40人ロースターから外され、マイナー行きを通達された。3年契約の最終年を前にしての事実上の戦力外通告。ブ軍残留やFAによる他球団への移籍、さらには日本球界復帰の可能性も出てきた。
◇ ◇
来季へのリベンジに燃える川上が逆風にさらされた。大リーグ関係者によると、ブ軍は川上を40人枠から外すためウエーバーにかけたが、48時間の公示期間に獲得に動いた球団はなく、マイナー行きが決定したという。コックス監督が今季限りで勇退し、来季は新体制で臨むブ軍。事実上の戦力外通告だった。
川上は08年オフに中日からFAとなり、ブ軍と3年2300万ドル(当時約20億円)で合意。しかし、移籍後の通算成績は8勝22敗、防御率4・32と振るわず、日本を代表する右腕にとっては不完全燃焼の2年だった。
川上はこのままブ軍傘下のマイナー球団でプレーできるが、メジャー復帰の道は険しい。来季の契約を自ら放棄してFAとなり、先発陣が手薄な球団と契約を結び直すことも選択肢として考えられる。
一方、今回の措置により現実味を帯びてきたのが、日本球界復帰だ。先月下旬には、大リーグ公式サイトが、川上獲りに意欲的な日本の球団が1球団以上あると報道。川上の来季年俸667万ドル(約5億5000万円)のおよそ半分に当たる300万ドル(約2億4900万円)の“トレードマネー”をブレーブスに支払った上で、日本でプレーさせると伝えている。
すでに巨人や楽天など、先発陣の補強が急務な球団が川上を調査しているとみられ、関係者の間では、川上が在京球団を希望しているとの話も流れている。
来年6月で36歳を迎える川上が野球人生の大きな岐路に立たされた。