韓国入りした脱北者が2万人突破(下)
韓国に住む脱北者の数が1000人を超えたのは1999年で、1万人を突破したのは2007年だった。統一部の関係者は、「政府は1948年の発足以来、帰順者という言葉が使われた時代から北朝鮮離脱住民を管理してきた」「最初の1万人を突破するのに59年かかったが、次の2万人までは3年しかかからなかった」と説明した。
この日統一部が公開した資料によると、韓国に入国した脱北者の出身地は、咸鏡道が77%で最も多い。続いて平安道、慈江道、両江道など、中国と国境を接する地域の出身者が多いことが分かった。咸鏡道出身者が多いことについて統一部の関係者は、「平安道の鴨緑江に比べて、咸鏡道の豆満江は川幅が狭く、水深も浅いため、比較的脱北しやすいのだろう」と述べた。
脱北者の性別は女性が68%で、男性のほぼ2倍に上った。以前は男性の方が多かったが、02年以降は女性が多くなった。脱北者の韓国入国時点での年齢は、30代が33%で最も多く、続いて20代(27%)、40代(15%)、10代(12%)の順となっている。
なお、脱北者の生活レベルは一般の韓国国民に比べて低いことも分かった。統一部によると、脱北者の月平均所得は127万ウォン(約9万3000円)で、仕事は単純労働(31.5%)や装置・機械の操作(23.2%)に集中している。脱北者の経済活動参加率は48.6%、雇用される割合は41.9%で、いずれも一般国民の70-80%ほどだ。
また、若い脱北者たちにとって、大学に進学して韓国社会に根を下ろすことは、簡単なことではない。延世大学に通う脱北者のキム・ヨンインさん(27)は、「韓国の学生たちには、脱北学生が英語で感じるストレスなど想像もできないだろう。脱北者は大学に入っても3人に1人は退学し、40%が休学する。その原因は英語だ」と述べた。
李竜洙(イ・ヨンス)記者