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10月中旬、島根、広島両県警の合同捜査本部の捜査員たちは、香川県坂出市に足を運んでいた。瀬戸内海を渡るのはもう何度目か。広島県北広島町の臥龍(がりゅう)山で遺体の一部が発見された県立大1年生の平岡都さん(当時19歳)が生まれ育った街だ。 「現場百回」は捜査の基本だ。5月初旬には、約10人で臥龍山に登った。ジャージーに運動靴。漂う緊張感は登山客たちと明らかに違う。茂みに入ったり、山頂に登ったりしながら、バラバラにされた頭部や胴体の発見場所の違いを目で追う。犯人はどんな心理でそれぞれの場所を選んだのか――。 「絶対に解決しなければならない事件。状況が物語るわずかなヒントから、犯人に迫る手がかりをつかみたい」。そんな思いで、捜査員たちは今も、歩き続けている。
県立大1年生だった平岡都さん(当時19歳)が遺体で見つかった事件は、地元の浜田市民たちにも暗い影を落としている。その中から、市民の手で安全で安心なまちづくりに取り組んでいこう、という動きも出ている。 (10月26日)[全文へ]
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