比政府 日本兵遺骨の実態調査へ
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比政府 日本兵遺骨の実態調査へ

11月10日 4時14分 twitterでつぶやく

太平洋戦争中にフィリピンで戦死した日本兵として収集された遺骨のなかに現地のフィリピン人の遺骨が含まれている疑いがあることについて、フィリピンのアキノ大統領は政府として実態調査に乗り出す考えを明らかにしました。

太平洋戦争中にフィリピンで戦死した日本兵の遺骨収集は、厚生労働省が現地で遺骨の情報を集めている日本のNPO法人に委託したところ、昨年度、7700人余りにまで大幅に増加しましたが、この中に現地のフィリピン人の遺骨が含まれている疑いが持ち上がっています。この問題についてフィリピンのアキノ大統領は、大統領府で9日、NHKなど日本メディアと会見を行った際「現地の人々の遺骨が含まれているならば保護しなければならない」と述べ、政府として実態の調査に乗り出す考えを示しました。そのうえで、「集められた遺骨を鑑定するフィリピンの国立博物館の作業が十分に信頼できるものか調べなければならない」と述べ、遺骨の鑑定がずさんだった可能性を指摘し、遺骨の混入を防ぐ手だてが十分だったかどうかについても関係省庁に指示して調べていく考えを示しました。この問題をめぐっては、ルソン島北部の住民の一部から「村の墓地から先祖の遺骨が盗まれた」という訴えがあり、日本の厚生労働省も現地に職員を派遣して実態を調査するとしています。