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[24296] 【習作】オレンジ・ストーリー
Name: じぇれみあ◆8fbb366e ID:d8b380b6
Date: 2010/11/13 21:29
「ゼロォォォォォッ!!」

奇声を発して、目が覚める。
また、あの時の夢を見ていたようだ。

「ハァ・・・ハァ・・・」

私の名前はジェレミア・ゴットバルト。昔はゼロを憎んでいたが、
あとになってゼロの味方をするという快挙をなしとげた男。

ちなみに、私はかっこよくて、頭もいい。
街に出ると女の人に囲まれて困ってしまう程だ。

無理もない、なぜなら私はジェレミア・ゴットバルト。
今はオレンジ畑でオレンジを栽培しながら生活をしている。

「オレンジ~♪ オレンジ~♪」

「・・・うるさい」

カァン!!

突然、うしろから何かで頭を叩かれた。

「うぉうっ!?」

私はあまりの衝撃に頭を押さえてうずくまる。
なんて痛いんだ、この痛さはオレンジを出荷した時の
心を痛さに匹敵する程だ。

なぜオレンジを出荷した時に心が痛むかって?

それはオレンジが大好きだからさ!!

オレンジのオレンジによるオレンジのためのオレンジ。
それは私の五感全てを刺激するっ!!

「オレンジ~♪ オレンジ~♪」

「だから・・・うるさい」

カァン!!

再び頭を叩かれる。

「うぉうっ!?誰だ、この私の頭を二度も叩くのは!?」

振り返る。しかし、振り返っても誰も見当たらない。

否、視線が高いだけだ。
視線を下げるとその対象が見えた。

「なんだ・・・アーニャ嬢ではないか」

そこにいたのはアーニャ・アールストレイム。
私のオレンジ栽培を手伝ってくれている者だ。

手にフライパンを持っている。
もしやこれで私を叩いていたのだろうか?

「・・・朝からうるさいんだけど」

アーニャ嬢が私に文句を言ってくる。

「うるさいだと!?私はオレンジの妄想をしていただけだ!!」

なぜうるさいと言うのか私には分からなかった。
アーニャ嬢には私の心の声が聞こえるというのか?

「・・・オレンジ~♪の部分が声に出てたよ」

「な、なんだとぉぉぉぉう!?」

ショックだった。
私のオレンジ好きが他人にばれてしまうとは。

かっこよくて、頭もよく、街に出ると女の人に囲まれて
ウハウハな私が無類のオレンジ好きで妄想してるなんて・・・

この話が広まったら私のイメージダウンになりかねなかった。

「すまないアーニャ嬢!!このことは内密に・・・」

「・・・却下」

アーニャ嬢はそう言うと、家を出て行った。

まずい、ばらす気か!?
私は急いでアーニャ嬢を追いかけた。

家を出たアーニャ嬢は、モルドレットに乗って飛び立った。

今ではオレンジ運搬に使われているアーニャ嬢のナイトメア。
あの戦いで壊れたものの、修理されて再びアーニャ嬢の手に渡ったのだ。

「負けるかっ!!」

私は負けじと、サザーランド・ジークに乗って飛び立った。
このナイトメアは私専用のナイトメア。モルドレットと同じく
あの戦いで壊れているものの、修理されて私の元に戻ったのだ。

「待てぃ、アーニャ嬢!!」

私はジークでモルドレットを追いかける。

「・・・しつこい」

モルドレットがシュタルクハドロンを放ってきた。
あれはやばい、高密度のエネルギー光線が私に迫ってくる。

「はぁっ!!」

なんとか攻撃をかわす。
こっちからも反撃しないといけないが・・・

しかし、モルドレットのブレイズルミナスの前では
私の攻撃が通用するか分からない。

私は最後の手段を行うことにした。

「爆散!!」

私はジークを自爆させた。

「え?」

アーニャ嬢が驚く。無理もない、まだ私のジークは
モルドレットのはるか後方にいたからだ。

ヒュウウウ・・・

ボロボロになって飛行能力を失ったサザーランドが落下を始める。
このままでは私は死んでしまうだろう。

「ジェレミアー!!」

モルドレットがこちらに飛んでくる。
そしてサザーランドを抱きかかえた。

「どうしてこんなことをするの!!」

アーニャ嬢が私に叫ぶ。普段あまりしゃべらないアーニャ嬢が
感情をあらわにするのは初めて見る。

「・・・こうしないとアーニャ嬢が行ってしまうのでな」

私はかっこよく決め台詞を言うと、目を閉じた。
もう限界だった。

「ジェレミア?ジェレミア?」

アーニャ嬢が私に叫ぶ。

「ジェレミアーーーーーー!!」
















「・・・という夢を見たんだ」

「夢オチかよ」

今日もアーニャ嬢のツッコミが冴えていた。



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