2010年9月18日 12時51分
第二次大戦中、フィリピンで旧日本軍の捕虜となり、日本などで強制労働に従事したレスター・テニー氏(90)=米カリフォルニア州在住=ら元捕虜6人と家族らが17日、日本記者クラブで会見し、「日本政府からの謝罪という願いはかなえられた。強制労働をさせた企業も謝罪をしてほしい。私たちに待つだけの時間はもう残されていない」と訴えた。
テニー氏は、カリフォルニア州などで日本企業が高速鉄道事業の受注を目指していることに触れ、「私たちの血で利益をあげた企業が(謝罪をしないままに)かかわることがあれば、強く反対する」と語った。
同州では先月、高速鉄道計画の入札参加企業に、戦時中の捕虜収容所などへの捕虜輸送に関する情報を明示するよう求める法案が可決。JR東日本などの日本企業連合が同法の対象となる可能性がある。一行は19日に帰国の途に就く。【隅俊之】