2010年9月16日 18時58分 更新:9月16日 19時14分
受託収賄罪など4罪に問われ、今月7日付で上告が棄却された衆院議員、鈴木宗男被告(62)に対し、最高裁第1小法廷(金築誠志裁判長)は15日付で、異議申し立てを棄却する決定を出した。懲役2年、追徴金1100万円とした1、2審の実刑判決が正式に確定した。鈴木議員は失職し、検察当局は近く収監手続きに入る見通し。
弁護側は「1、2審判決には明らかな判例違反や憲法違反があり、上告棄却は不当」と主張したが、小法廷は「申し立てには理由はない」とだけ述べて退けた。決定は5人の裁判官全員一致の意見だった。
1審判決が、保釈されるまでの拘置日数437日のうち220日を刑期から差し引くとしたため、実際の刑期は1年5カ月程度とみられる。公職選挙法の規定により、刑期終了後の5年間は被選挙権を失う。【伊藤一郎】