2010年11月9日4時14分
【ソウル=牧野愛博】日本と韓国が、防衛秘密の保全に関する規則を包括的に定める「軍事情報包括保護協定(GSOMIA)」の締結を巡り意見交換を始めた。複数の関係筋が明らかにした。北朝鮮の非常事態に備え、軍事戦略や関連情報を日韓間で交換できる環境づくりが狙いだ。
日本が防衛秘密を含む情報保護協定を結んでいるのは米国と北大西洋条約機構(NATO)だけ。今回の動きは日韓の安全保障協力が本格化する契機となる可能性がある。
両国政府当局者が最近接触し、交換を想定する防衛秘密の種類や範囲などについて基本的な立場を説明した。前原誠司外相も先月末の日韓外相会談で、情報分野を含む安保協力に前向きな考えを表明。金星煥(キム・ソンファン)外交通商相も応じる考えを示した。
韓国は数年前から北朝鮮の非常事態を懸念し、日本にGSOMIAの締結を働きかけてきた。米国の承認の下、軍事演習を巡る戦略や兵器の情報交換を進めたい考えとみられる。一方、日本政府は、北朝鮮の核やミサイルなどの情報を得られる利点があると判断。中長期的には中国の脅威に備え、日米韓の協力体制を強化する狙いもある。